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巻頭エッセイ


第328号 【パリさん】:カラーローズ—イエロー・ヴァオイレ軸

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■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:
              カラーローズ──イエロー・ヴァイオレット軸
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ぱりさんのオーラソーマ。

カラーローズは色彩の曼荼羅ともいえますが、ぱりさんのカラーローズは人間
心理の曼荼羅図、とも言えそうですね。

人間の心理が、カラーローズの色の暗号とともに解き明かされていくような面
白さがあります。

ちなみにカラーローズとは、ここに掲載されているような12色の曼荼羅図で
す。
(オーラソーマでは、これにクリヤーとピンクを加えて14色と考えています)

http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/

オーラソーマでは、イエローは「個人の意思」、ブルーは「汝の意思」、また
は「存在の意思」ないし「宇宙の意思」を意味しています。

ぱりさんが書いているように、イエローはブルーから飛び出して、自己を確立
しようと願ったのでした。
そこに全体とは分離した個であること、エゴと自我が存在する契機となりまし
た。

そこから全体と分離した個であることの喜びと苦しみが始まります。

ちょうど神のアドバイスに反して、知恵の木の実を食べてエデンの園から追い
出されたアダムのように、自由になり、個人の意志を獲得した喜びとともに、
神の意思に反したという罪悪感に似た感情と苦しみを担っていくのです。

イエローは全体と分離したことによって生まれる恐怖、競争する意識、他をコ
ントロールしようとする意識などが生まれます。
それが個人のもつパワーともなします。
自分を目立たせ、自分を主張しようとするエゴや自我がここに生まれます。

これは人間としての宿命なので、そのイエローの個を生きるということは成長
のプロセスにとても大切なことで、排斥する必要はありません。

このカラーローズの人間心理の曼荼羅を見ながら、人間心理の力学を理解する
ことで、ずいぶん生きやすくなるのではないかと思います。

それはともかく、イエローの補色はヴァイオレットであり、ヴァイオレットは
ブルーとレッドが混ざってできている色です。

そこで、ぱりさんは次のように語ります。

> 無邪気な「イエロー」が意図したことは、煎じ詰めれば、個別の感覚的体験
> を可能にする“手段”“方法”の獲得だったと言えるでしょう。
>
> 単純化して言えば、「イエロー」の望みは、感覚体験ができる“人間の身体”
> を獲得することでした。
>
> その欲望の巡り巡った最後の“帳尻”は、どんな形で現れるでしょうか?
>
> それが「ヴァイオレット」が代表する“人間心理”の位置のはずです。
>
> 「ヴァイオレット」は、「イエロー」の願いの結果として、“人間の身体”
> を獲得した者、“身体”に入った者の「人間心理」を代表しています。
>
> つまり、「ヴァイオレット」が表す現象世界への違和とは、“身体”に閉じ
> こめられた“囚われ人”としての人間心理なのです。
>
> 「ヴァイオレット」は、“人間の身体”に在ることの特権と苦渋をすべて知
> った者の心理を代弁しています。
>
> ある意味で「ヴァイオレット」は、人間心理のテンプレート「カラーローズ」
> のなかでももっとも苦渋と矛盾に満ちた意識の位置です。
>
> それは、現象世界の基盤である“三原色”のなかで、「ブルー」と「レッド」
> の間に一番大きな心理的ギャップが存在することを暗示してもいます。
>
> ・・・

オーラソーマでは、ヴァイオレットは瞑想を意味し、ヒーリングや変容をもた
らす色でもあります。

瞑想は、まさに全体に回帰することであり、個人であることを超越しようとす
る試みでもあります。

ヒーリングは全体と一つになることによってなされるものであり、個人の変容
は個であることを超越することによって起こります。

そのことを、ぱりさんは以下のように表現しています。

> かくて、「ヴァイオレット」は自らの力で現象世界への違和を“超克する道”
> を希求するほかなかったでしょう。
>
> 先に「ヴァイオレット」の心理を、“生存への違和”“超越への希求”と定
> 義してみたのはそういう理由でした。
>
> “身体”の拘束にあえぐ「ヴァイオレット」は、まず「ここにいたくない」
> という地上への嫌悪感を代表します。
>
> と同時に、そのように感じる「自分を超克したい」、「自分を変えたい」と
> いう心理でもあります。
>
> 「カラーローズ」のなかの人間心理は、それぞれ何らかの意図、欲望です。
>
> しかし、なかでも、この「ヴァイオレット」の意図、欲望ほど、あからさま
> な自己否定を孕む、困難と矛盾に満ちた位置はありません。
>
> ・・・

ヴァイオレットは、陰の側面をも意味します。

イエローの自我によって、コントロールされ、意識から隠されてしまった無意
識的な自我の抑圧された側面です。

でも抑圧され、無意識に押し込められた自我も自己の一部であり、それらはい
つかは統合され、全体となる必要があるのです。

そのプロセスがヒーリングでもあります。

ネガティブになりがちな自分を受け入れていくプロセスが、このヴァイオレッ
トであり、それらが統合されることでヒーリングがなされ、変容が起こります。

イエローとヴァイオレットの矛盾とその克服。

それらのドラマを、オーラソーマのカラーローズの曼荼羅で見ていくことは、
とても面白いですね。

みなさんもぱりさんと一緒に自分自身で人間心理のカラーローズ曼荼羅を考え
てみてくださいね。

                                尚 記


        …………○…………○…………○…………


ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者的な立場か
ら眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;

オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”に見立て
て、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。

ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでお付き合いいただければ、案外、面白
がっていただけるかもしれません。

「カラーローズ」は“全人間心理”のカラーインデックス……という前提です
が、ついでに「人間心理」という言葉もここで確認しておきましょうか。

「人間心理」とは、もちろん、現象世界のなかに「個人」(他者とは異なる実
体)が存在している、という前提に立つわれわれの意識の諸相です。

単純に言うと、現象世界を支える“心理の諸相”ということでしょうか。

現象世界は知覚の対象である必要があるため、「二元性(の原理)」が統括す
る世界です。

つまり、“喜び”があるためには“悲しみ”がなければならず、“快楽”があ
るためには“苦痛”がなければならない、という世界です。

“喜び”は“喜び”だけでは存在できませんし、“喜び”の増幅だけでも存在
できません。

なぜなら、永遠の不動は顕現できず、また一方向への永遠の変化も顕現するこ
とはできないからです。

参照点を持ちえない“一方向への永遠の変化”は、ある意味で“永遠の不動”
と同じものです。

たとえ一瞬それを知覚対象とできたととしても、それは即座に知覚範囲を超え
るか、知覚器官を破壊してしまうでしょう。

知覚の対象となるためには、現象は対立する二つの極の間で揺動する変化でな
ければなりません。

それと同じ原理が、現象世界を創造した“意図”、すなわち“欲望”にも厳然
として適用されなければならないでしょう。

つまり、“人間心理”の元型にも、はじめから構造として“欲望対”が組み込
まれているということです。

これを「カラーローズ」の“補色軸”と呼ぶことにしたのでしたね。

ただし、「カラーローズ」は全人間心理のカラーインデックスですから、ここ
に現れるのは細かい具体的な“欲望対”ではありえないでしょう。

「カラーローズ」に現れるような“欲望対”は、たぶん深い構造を内包した、
いわば“根元的欲望対”になるはずです。

では早速、具体的に見ていきましょうか。

「カラーローズ」の12方位には6つの“補色軸”がありますが、前回の

・【ブルー・オレンジ軸】=【独存・依存軸】

の次に取り上げるのは、第2の原色「イエロー」を含む補色軸、

・イエロー <=> ヴァイオレット補色軸 = イエロー・ヴァイオレット軸

です。


                  ◎←ブルー            
                                   
   ロイヤルブルー→○             ○←ターコイズ   
                                   
                                   
                                   
ヴァイオレット→●                   ○←グリーン 
          ・                        
            ・                      
              ・                    
                ・                  
 マジェンタ→○          ○          ○←オリーブ
                    ・          グリーン
                      ・            
                        ・          
                          ・        
    レッド→◎                   ●←イエロー 
                                   
                                   
                                   
      コーラル→○             ○←ゴールド    
                                   
                  ○←オレンジ           
                                   


カラーローズで4時の位置を占める“第2の原色”「イエロー」がどんな心理
であるかについては、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_718.html

そこでの連想では、「イエロー」とは“独存の平安”の名残りのなかに微睡む
「ブルー」から飛び出した“個別への意志”でした。

非顕現としてとどまる“純粋な意識”には、もしかしたら、すべての可能性が
潜在性として包含されているかもしれませんね。

ただ“純粋な意識”は、自らの本性である完全に透明な「気づきの光」として
の平和に満足しており、“顕現の夢”に誘惑されることはありません。

その状態から、ゆらりと「自分は存在する」と……“顕現の夢”の側に微睡ん
だのが……“独存の平安”の「ブルー」だったというわけです。(^_-)

だから、すべての現象世界は、この「ブルー」の微睡みのなかに存在すると言
っても、まあ間違いではないでしょう。

しかし、いったん非顕現が顕現の夢を紡ぎはじめたら、その後は一瀉千里、ほ
とんど自動過程とも言えるでしょう。

非顕現に折り畳まれていた可能性がすべて自動展開するしかありません。

非顕現のなかには、「個」として感覚的な体験をしたい、「個」として認知さ
れたいという意図(心理)も最初から潜在していたでしょう。

その意図(心理)が、時をえて、ついに顕現として析出してきたとき、それが
「ブルー」から飛び出した「イエロー」だったということです。

識別可能な世界の中で、あらゆる可能性を感覚的に体験したい、「個」として
認められたい、と想像した意識の位置が「イエロー」でした。

千載一遇のチャンスは訪れました。

もはや単なる潜在可能性として留まっていることには耐えられません。

「イエロー」は、ついに感覚的体験と認知を求めて、意気揚々と、まだ生半可
な「ブルー」の微睡みから、はっきりした意図をもって飛び出しました。

どんな素晴らしい体験をしようか、どうしたらそれを実現できるか、そのため
にはどんな知識を得たらいいのか……といろいろ想像したはずで。

あらゆる未知の体験が可能であり、既知として獲得されるのを待っています。

「イエロー」に必要なのは、ただ興味を持ち、焦点を合わせ、手を出して、そ
れを獲得することだけです。

未知を既知の知識へ変えることへの切望、この期待に胸ふく膨らむ“好奇心”
こそが「イエロー」です。

それを獲得することがどんな代償の上に成り立つことなのか、「イエロー」は
そんなことは考えません。

(もちろん、そんな「イエロー」も、後々は、いろいろな不安を抱えるように
 なるでしょうが……。)

しかし、「イエロー」が目指した顕現の世界とは……「イエロー」が想像もし
なかった「二元性(の原理)」が働く世界でした。

この世界は「バランスの法則」によって支配されており、「イエロー」の心理
さえもが、その対極なしには存在できなかったのです。(;_;)

では、「イエロー」の存在を可能にするその対極とは何か?

お察しのとおり、それがこの補色軸の対極「ヴァイオレット」の心理です。

カラーローズで10時の位置を占める“2次色”「ヴァイオレット」がどんな
心理であるかについても、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_702.html

それは……語弊を承知で端的に言うなら、「イエロー」が意図した顕現世界へ
の“違和感”とか“嫌悪”と呼べるものだったかもしれません。

「ヴァイオレット」の心理とは、「イエロー」の意図が起動した波立ちが、い
わば全心理世界で引き起こした反響の“帳尻”です。

無邪気な「イエロー」が意図したことは、煎じ詰めれば、個別の感覚的体験を
可能にする“手段”“方法”の獲得だったと言えるでしょう。

単純化して言えば、「イエロー」の望みは、感覚体験ができる“人間の身体”
を獲得することでした。

その欲望の巡り巡った最後の“帳尻”は、どんな形で現れるでしょうか?

それが「ヴァイオレット」が代表する“人間心理”の位置のはずです。

「ヴァイオレット」は、「イエロー」の願いの結果として、“人間の身体”を
獲得した者、“身体”に入った者の「人間心理」を代表しています。

つまり、「ヴァイオレット」が表す現象世界への違和とは、“身体”に閉じこ
められた“囚われ人”としての人間心理なのです。

「ヴァイオレット」は、“人間の身体”に在ることの特権と苦渋をすべて知っ
た者の心理を代弁しています。

ある意味で「ヴァイオレット」は、人間心理のテンプレート「カラーローズ」
のなかでももっとも苦渋と矛盾に満ちた意識の位置です。

それは、現象世界の基盤である“三原色”のなかで、「ブルー」と「レッド」
の間に一番大きな心理的ギャップが存在することを暗示してもいます。

現象世界は、「ブルー」が許し、「イエロー」が意図し、「レッド」が熱望し
たがゆえに実現した世界です。

その意味では相互間の意図に矛盾はないはずだとも言えます。

しかし、顕現世界とは、内部に相互矛盾をはらむ世界なのです。

「ブルー」と「レッド」の間に潜在する“わだかまり”は、顕現世界につきも
のとも言える相互矛盾の原初の“元型”なのかもしれません。

「レッド」が実現した変化の絶えない現象世界は、“独存の平和”に微睡みた
い「ブルー」には、ある意味で許容限度を超えるものだったでしょう。

「人間心理」の世界でもっとも普遍的なゲームのひとつが“責任転嫁”である
のは、このあたりに淵源するのかもしれません。

ちょっと、脱線しました。(^^;)

それはともかく、「ヴァイオレット」は根本的な違和を抱えた両親の間に生ま
れた子どもでした。

「ヴァイオレット」が表す人間心理とは、自分一身に託されたその根本的違和
を代弁することです。

そんな自分の違和感の遠因を想像したとき、「ヴァイオレット」は「カラーロ
ーズ」で対極に位置する無邪気な「イエロー」に気づいたに違いありません。

そのとき、「ヴァイオレット」が「イエロー」の無思慮な好奇心と楽観主義に
恨みがましい気持ちを持たなかったとは言えません。

しかし同時に、「ヴァイオレット」は、“独存の平和”と“生命への熱望”と
いう二つの意図の直系の継承者でもあります。

ただただ顕現世界への違和を唱えていればいい立場ではありません。

かくて、「ヴァイオレット」は自らの力で現象世界への違和を“超克する道”
を希求するほかなかったでしょう。

先に「ヴァイオレット」の心理を、“生存への違和”“超越への希求”と定義
してみたのはそういう理由でした。

“身体”の拘束にあえぐ「ヴァイオレット」は、まず「ここにいたくない」と
いう地上への嫌悪感を代表します。

と同時に、そのように感じる「自分を超克したい」、「自分を変えたい」とい
う心理でもあります。

「カラーローズ」のなかの人間心理は、それぞれ何らかの意図、欲望です。

しかし、なかでも、この「ヴァイオレット」の意図、欲望ほど、あからさまな
自己否定を孕む、困難と矛盾に満ちた位置はありません。

一方で顕現世界への“違和感”を訴え、“独存の平和”への帰還を願いながら、
もう一方では、顕現世界への“帰属”も棄てられないからです。

「個人」としての変容を希求し、“独存の平和”を上位次元での「個」の歓び
へと投影する「ヴァイオレット」のエネルギーの、それが由来です。

「イエロー」は感覚的体験への“好奇心”でした。

そして「ヴァイオレット」は、「イエロー」のその意図の“帳尻”を、感覚的
体験への嫌悪感として、そこからの“脱出”の意志として反映します。

「イエロー」は感覚的体験の獲得を意図し、「ヴァイオレット」は感覚的体験
の超克と、そこからの脱出を意図するのです……。(-_-;)

これで、だいたい、“イエロー・ヴァイオレット補色軸”がどのような極性の
対立軸であるかが判明したようです。

「カラーローズ」の

       “イエロー・ヴァイオレット補色軸”とは
    
             “好奇・脱出”軸

と表現できるのではないでしょうか……。

ただ……不思議なんですよねぇ。

“好奇”⇔“嫌悪”“獲得”⇔“脱出”と聞けば、まるで一方は他方を否定し
ているだけで、そこに妥協の余地などまったくないように見えます。

ところが不思議なことに、両者まったく対立するようでありながら、そこには
見事な“同型”が見いだされるかもしれません。

“独存の平和”から顕現世界を夢見た「イエロー」と、形ある世界の拘束に倦
み疲れて、そこからの脱出を試みた「ヴァイオレット」……。

片方は“好奇心”をバネにして、片方は“嫌悪感”をバネにして、じつは、と
もに“ありのまま”の現状からの“脱出”“逃避”を試みていたのです。

つまり、「イエロー」と「ヴァイオレット」は、180度反対を目指している
ようでありながら、じつは、裏側ではピッタリと相互補完していたわけです。

二元性の世界での“欲望対”とは、そのようなものなのかもしれません。

次に機会があったら、また別の“補色軸”を眺めて、勝手な連想を楽しませて
いただくかもしれません。

いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定された見解では
なく、「オーラソーマ」がゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」と
いう素晴らしいツールに触発された、まったく自由な立場からの連想です。

お付き合いいただき、ありがとうございました。<(_ _)>

                                pari 記


        …………○…………○…………○…………


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☆今日のオーラソーマ(タロットカード)
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☆オーラソーマ 生命の木 リーディング
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