第269号 【パリさん】:カラーローズ—カラーローズの卵
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:カラーローズ──“カラーローズの卵”
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
オーラソーマのコンサルテーションなどを受けられたり、ボトルのメッセージ
などを読まれると、どうして自分の選んだボトルから、そういうことまでわか
るのだろう? と不思議に思われると思います。
その秘密のひとつは、カラーローズとその色の言語にあります。
色に言語があるの?
と思われるかもしれませんが、色を見て感じる感じ方や考え方、行動、そして
色の持つ本質的なエネルギーや文化的な意味などに、世界共通の意味があった
りします。
それは色の持つ普遍性であり、その普遍的な意味を経験則などから導き出した
のが、いわゆるオーラソーマでいう色の言語と言っているものです。
たとえば、闘牛で牛はレッドの布を見て突進し、闘牛士のマタドールの衣装に
もレッドが入っています。
これが紫だったら、どうでしょう?
マクドナルドの看板もレッドとイエローが使われています。
もし、これがバイオレットとロイヤルブルーの看板だったら、これほどまで流
行ったりはしなかったでしょう。
つまり、それらの色の持つ本質的なエネルギーを考えるのが色の言語でするこ
とでもあります。
そして、それがヨガなどで伝統的な考え方となっているチャクラやオーラの色
や、その意味ともつながり、文化的、民族的な要素など、さまざまな要素が複
雑にからみあっていますが、概ね共通する意味が導き出されます。
それは色もエネルギーであり、人間の心理、感情、思考、スピリット、魂もエ
ネルギーだからです。
そのエネルギーの基本原理のようなものが、カラーローズで探求する色の言語
ともいえるでしょう。
ぱりさんのカラーローズの解釈は、オーラソーマのものと必ずしも一致してい
るとはいえないところがあるかもしれませんが、その考え方や思考プロセスに
はとても興味深いものがあり、本質をついているところもあります。また、オ
ーラソーマのカラーローズを学ぶうえで、自分で考える思考訓練としても、と
ても参考になると思います。
オーラソーマにはオーラソーマのカラーローズがあり、人それぞれのカラーロ
ーズがあってもいいのかもしれません。
カラーローズもある意味、ひとつのマインドマップに過ぎませんので、自分に
とってのカラーローズを考えるのはとても有益ですね。
オーラソーマでは、色そのものは中立で、ネガティブな色とかポジティブな色
があるわけではなく、それが濃い色であろうと薄い色であろうと同じです。た
だペール(薄い)色は光の要素が強く、色の意味が強められる、というふうに
考えます。
ただ、光が当たれば影もできるという意味において、ポジティブな意味合いと
ネガティブな意味合いが生じたりします。
そういうことを念頭において、ぱりさんのカラーローズ、お楽しみください。
尚 記
…………○…………○…………○…………
ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者的な立場か
ら眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;
オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”に見立て
て、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。
ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでお付き合いいただければ、案外、面白
がっていただけるかもしれません。
これまで「カラーローズ」を、人間心理の“元型”(or酵母の“種”)の誕生
物語として眺めてきたのでした。
そしてカラーローズの“色相環”(12方位)を一周したわけです。
http://www.aura-soma.co.jp/intro/color_language/
人間心理の“元種”、つまり“欲望の種”の誕生をこんなふうに見てきました。
12時:“独存の平安”のなかに安らぎ、まどろむ根源色「ブルー」
4時:そこから個別としての認知と体験を夢見て飛び出した「イエロー」
8時:変化する顕現世界における“永遠の生”を熱望する「レッド」
2時:混沌とも見える顕現世界で見晴らしと位置確認を求める「グリーン」
10時:形ある制限に馴染めず、ひたすら超越を求める「ヴァイオレット」
6時:多様性が可能な顕現世界の大儀、“創造の賛歌”を唱う「オレンジ」
7時:“無償の愛”で顕現世界の継続・維持に献身する「コーラル」
5時:あくまでも依存を嫌い、存在の根拠を自らの中に求める「ゴールド」
3時:全体との調和のなかに個を確立しようとする「オリーブグリーン」
1時:子供のように直感を信頼して、その伝播を楽観する「ターコイズ」
11時:明晰性と果断のゆえに顕現世界での役割に悩む「ロイヤルブルー」
9時:あらゆる意図と欲望の妥当性が見えて欲望を紡げない「マジェンタ」
……とまあ、連鎖反応的に自己増殖してきた“人間の心理”の“酵母の種”を
見てきたわけです。
かくて色相環を一巡し、また顕現世界を起動した「レッド」に到達しました。
……。
ふーむ。(-_-;)
わからなくもないけど……。
でも……、“人間の心理”ってこんなわずかのパターンじゃないと思うけど…
って、みなさん思われません? (^^;)
それに、そんなに正当で単純なものばかりじゃないと思うし……。
“人間の心理”には、もっとドロドロした、暗い、汚い、不鮮明なものだって
あるじゃない、って。
嫉妬とか、恨みとか、悪意とか、もっと邪悪なものだってあるわけだし……。
「オーラソーマ」って、“人間の心理”について、そんな単純な理解をしてい
るかなぁ (-_-;)、って、みなさん、思ってるでしょ。(^_-)
当ったりー! (^^)/
でも、それはもちろん、「オーラソーマ」が“人間の心理”についてそういう
単純な理解をしている……ということじゃないはずですよね。
もういちど、「カラーローズ」の“色相環”を見ていただけますか。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/
とっても“きれい”な絵でしょ。
この「カラーローズ」は、色のスポットライトを重ねたような「加法混色」の
世界です。
(「色の混合」についてはこの記事↓をご参照ください。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_710.html )
つまり、簡単に言えば、“きれい”な色しか表現されていないのです。^^;
じゃ、もっとドロドロした、暗くて、汚くて、不鮮明な“人間心理”は、この
「カラーローズ」のなかではどこに行ってしまったのか?
それは「カラーローズ」の世界ではすべて無視され、省略されるのか?
うーむ、そうとも言えます。(-_-;)
えっ、それじゃ、「オーラソーマ」が扱う“色の心理”では、そういうものは
すべて無視されるわけ? (?_?)
まさか、そんなことはないはずですよね。^^;
じゃ、そういう“人間心理”はこの「カラーローズ」のなかでは、どこに表現
されるんでしょう?
もういちど、「カラーローズ」の“色相環”を見てみましょうか。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/
この図には三原色とその補色の合計6つの円で表される色と、その円の重なり
部分、つまり“ヴェシカ・パイシス”として表示された6つの色があります。
「カラーローズ」の“色相環”である合計12色ですよね。
「カラーローズ」ではこの12色を、(三原色と補色の合計で)6個の円形の
色のスポットライトを投影する形で表現しているわけです。
なので「カラーローズ」の“色相環”は、厳密には、6つの“イチョウの形”
と6つの“ヴェシカ・パイシス”の形として表示されています。
ところで、この「カラーローズ」の絵を見ると、“ヴェシカ・パイシス”の重
なり部分が、6枚の白っぽい花弁のように表現されていますよね。
この部分は、色のスポットライトを三重に投影されているので、加法混色でこ
んなに白っぽく(つまり透明に近く)なっているわけです。
とすると、「カラーローズ」の中心点は、6色のスポットライトを浴びた光の
中心点、まさに完全な白(=無色透明)になるだろうと容易に想像できます。
これは……何を意味するんでしょう? (?_?)
たとえば、円形の“色相環”なら、通常はこういうものです。
http://tinyurl.com/l5lepl
上の“色相環”の絵を見ると、「カラーローズ」とは何かがとても違うと思い
ません?
つまり、「カラーローズ」には単に“色相環”だけではなく、何かもうひとつ
別のものが表現されているらしい……ということです。
しかも、それが象徴的に表現されていて、あまりあからさまには表現されてい
ないようです。
それは何だと思いますか? (^_-)
中学の図工の時間に、「色には、色相、明度、彩度という三つの属性がある」
なんて教わったことがありませんか?
それは立体的に見れば、たとえば、こんな感じ↓だって。
http://konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/part1/05.html
そうなんです。
オーラソーマの「カラーローズ」では、ひとつの平面の中に、「色相」だけで
なく、いわば「明度」も埋め込まれ(象徴的に表現され)ていたのです。
そしてこの「明度」が、“ヴェシカ・パイシス”の重なり部分の6枚の白っぽ
い花弁として象徴的に表現されていた……というわけです。
オーラソーマの「カラーローズ」では、“色相環”だけでなく、その色が受け
ている光の強弱(つまり、明度)も秘かに表現されていたわけです。
ということは、「カラーローズ」の“6枚の白っぽい花弁”(や中央部分)は、
本来は他の12色と同一平面上には現れないはずの「色」だということです。
もしそれをどうしても同一平面上で表現したければ、「カラーローズ」の中心
に“光の放射中心”を置くという方法はありえます。
そうすると、「明度」の一番高い点が中心に来て、そのまわりをドーナツ状に
取り巻いた“色相環”の外延が、だんだん外に行くほど暗くなっていく……、
といった絵ができあがるでしょう。
そうすれば、現在の「カラーローズ」に現れない暗い色は、その外側の領域に
現れることになるでしょう。
でも、それだと、現在のこの「カラーローズ」の絵↓とは、だいぶ雰囲気が違
ってくるとは思いませんか?
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/
やはり、この「カラーローズ」の絵↑は、白い画用紙に上から円形のスポット
ライトを投光したような雰囲気の絵だと思います。
つまり、“光の放射中心”は白い画用紙から“離れた上の方に”ある、と考え
たほうが素直なようです。
12色の“色相環”が「カラーローズ」平面(XY座標)上にあるとすれば、
“6枚の白っぽい花弁”(や中央部分)は、本当はこの平面から垂直に立ち上
がるZ座標でなければ定義できないのではないか、うん。(-_-;)
↑
(気取ってますね。(^_-) )
というわけで、「カラーローズ」をちょっと立体にしてみましょう。
たとえば、アクリル製の“透明の茶筒”みたいなものを想像して、中段位置に
白い半透明のスクリーンを水平に挿入してみます。
そのスクリーンが、現在の「カラーローズ」平面(のつもり)です。^^;
そして、その茶筒の天井部分に設置した6個の投光器から、三原色とその補色
の円形カラー光線を真下に向けて投光するわけです……。
すると、白い半透明のスクリーン上に「カラーローズ」が浮かび上がるかもし
れません。
そして「カラーローズ」平面の上と下では、「明度」に差ができるでしょう。
これで、「明度」も表現できるでしょうか?
でも、それだと、アクリル製の“透明の茶筒”がいかにも長そうですね。
いっそのこと、イメージ操作で、この長さを一挙に圧縮しましょうか。(^_-)
そして“茶筒”の天井と床を、茶巾絞りみたいに、ギュッと絞ります。
そうやってできあがるのが、“「カラーローズ」の卵”です。(*^_^*)
え、なぜ、そんなことをするのか?、ですか。(@_@)
むろん、「明度」の差をこの“卵”のなかに圧縮するためです。(^^;)
そして、この“「カラーローズ」の卵”を“コロンブスの卵”みたいに垂直に
立てるわけです。
丸い「金太郎飴」みたいな“「カラーローズ」の卵”からは、どこを水平に切
っても、明度の違う「カラーローズ」が浮かび上がってくるでしょう。
そして、上端に近いほどそれは“明るいカラーローズ”に、下端に近づくほど
それは“暗いカラーローズ”になるはずです。
もちろん、真ん中の一番太いところを胴切りにすると現れるのが、現在のオー
ラソーマの「カラーローズ」というわけです。
そして“「カラーローズ」卵”の頂点にはただ“光”だけが、そして下底では
ただ“暗黒”だけが詰まっているはずです。
さて、この“「カラーローズ」の卵”なら、どうでしょうか?
どんなドロドロした、暗い、汚い、不鮮明な“人間の心理”だって、この“卵”
のなかになら、包含できるのではないでしょうか?
この“「カラーローズ」の卵”なら、嫉妬でも、恨みでも、悪意でも、どんな
に邪悪で卑劣な“人間心理”だって、居場所を見つけられそうですよね。
そうなんです。
どんな“人間心理”も、元はと言えば、すべて真っ当で、真正で、妥当な意図
(元種)から発生しています。
ただ……光が射さなくなり、まわりが見えなくなると、疑心暗鬼が生まれて、
いろんな魑魅魍魎(ちみもうりょう)が姿を現すんですよね。
次の「ピンクの心理」に行こうと思って、思わず長くなってしまいました。
また機会があったら、今度は「カラーローズ」のなかで残った2色の位置につ
いて、またそれらがどのような人間心理を代表するのか、そんな連想を楽しま
せていただくかもしれません。
いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定された見解では
なく、「オーラソーマ」がゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」と
いう素晴らしいツールに触発された、まったく自由な立場からの連想です。
お付き合いいただき、ありがとうございました。<(_ _)>
pari 記
…………○…………○…………○…………