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巻頭エッセイ


第377号 【パリ】:カラーローズ—Olvグリーン・マジェンタ軸

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■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:
        カラーローズ─オリーブグリーン・マジェンタ軸
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今週のぱりさんのカラーローズはマゼンタです。

マゼンタは、先日生まれた新しいボトルにもあった色ですが、バイ
オレットとピンクとの中間の色になります。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/

ピンクの無条件の愛とバイオレットの全体とひとつ、宇宙と一体と
なることとがまざりあって、宇宙の愛、小さなものごとへの愛を表
します。

ゲーテがマゼンタをいみじくも見えない色と言ったように、宇宙の
愛はあらゆるものすべてに浸透しているのに目には見えません。

この宇宙は愛でできていて、私たちも愛でできている、というふう
に、この地球に存在した悟った人達が共通して話すことでもありま
す。

マゼンタは、すべての色を含む色とも言われています。

私たち自身が、すでに宇宙の愛によって創造され、したがって私た
ち自身が愛であるということが本当に分かったときには、世界の見
方がこれまでとは全く違ったものになるでしょう。

そして、ぱりさんが説きおこしたマゼンタの光は・・・

> そしていま自分はここにいる……。

・・・でした。

みなさんにとってのマゼンタとは、どんな色でしょうか?

それでは、ぱりさんのカラーローズ、マゼンタをお楽しみください。

                           尚 記


      …………○…………○…………○…………


ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者
的な立場から眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;

オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”
に見立てて、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。

ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでお付き合いいただければ、
案外、面白がっていただけるかもしれません。

「カラーローズ」を“全人間心理のパノラマ”と見立てるなら、こ
の“小宇宙”にすべての“人間心理”を配置できるはずと、思った
のがこのシリーズの出発でした。

ところで、“人間心理”という言葉を、何となく誰もが知っている
当然の言葉として扱ってきました。

確かに“人間心理”と言われて、いや、そんなものは知らん、とお
っしゃる方はいないかもしれません。(^^;)

でも、それにしても、ある程度はこの言葉の“包含”を再確認して
おいたほうがいいかもしれませんね。

それに関連して、前にこんなことを書きました。

------------------------------------------------------------
 インドの覚者Oshoはどこかで、“人間は、自然の本能の世界と、
 悟りの世界という二つの世界の間で引き裂かれているようなもの
 だ”と言っています。
 
 どんな自己ももたずに、ただ自然の命令のままに動く本能の世界
 と、すべての自己を手放した後の悟りの自由世界……。
 
 人間は、この二つの世界の間に架けられた“橋”の上にいるよう
 なものだ。
 
 そして橋を住処(すみか)にすることはできない、と。
 
 だから、どちらか一方に渡り切るまで、人間は落ち着くことがで
 きない、と。
 
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_1113.html
------------------------------------------------------------

……。(-_-)

これは、一言で言うと、「人間」とは「自己意識」をもった存在だ
ということだと思います。

そんなこと当たり前じゃん、人間は植物や本能だけに縛られている
他の動物とは違うんだから、とおっしゃるかもしれません。

たしかに、そうなんですが、この「自己意識」、すなわち「エゴ」
というのは曲者で、なかなか自慢ばかりもできません。(^^;)

そうなんです、人間には「自己」がありますが、考えてみたら自然
界には人間のような「自己」をもつ存在は他にいないのですね。

そして人間を卒業した覚者方にも「自己意識」はない……。

この「自己意識」こそが、“人間心理”の元種であり、「人間」の
栄光と悲惨を決定づけているわけです。

Oshoは、すべてが落ち着いている自然のなかで、人間だけが、人間
の「エゴ」だけが落ち着いていない、と言っています。

また、お釈迦さまは、「人生は苦だ」と言い切っています。

この理解を、仏教では「苦諦」と言って、悟りに至る道筋としての
「苦集滅道」の大前提に設定されているようです。

ところで、「自己意識」という言葉ですが、これまた「人間」とい
う言葉と同じように、何となく自明の言葉として使っています。

誰も「自己意識」を知らない人はいません。

赤ん坊は、知らないかもしれませんが。(^^;)

あ、そうか。(@_@)

気を失っている人も知りませんね。

そう言えば、普通の状態だって夢の中では知りませんね。(@_@)

いやいや、考えてみれば、通常の目覚めの時間のなかだって、いつ
も「自己意識」を抱えているわけじゃありませんね。

うんん?

「自己意識」って、手っ取り早く言えば、何なんでしょう? (?_?)

「自己意識」って、自分がいるっていう感覚のことじゃん。(^_-)

そうそう、「自己意識」って自分がいるっていう感覚のことですね。

そして、ちょっと付け加えるなら、この“現れ”の世界に“自分”
がいるっていう感覚のことだと思います。

端的に言うなら、「自己意識」とは現れの世界に「精神−身体」と
して現象する感覚複合体を自分だと思う感覚のことだと思います。

この現象世界のことを仏教用語で「色(しき)」というそうです。

般若心経に「色即是空 空即是色」という有名な言葉があります。

「色即是空」:この現れの世界は空なるものだ

「空即是色」:その空なるものが、現れの世界として顕現している

そういう意味らしいですね。

つまり、この「色」として現れた現象世界のなかに“自分”がいる
という感覚(思い込み)が「自己意識」ってことなんでしょうね。

これが“人間心理”の元種だと思います。

前置きが長くなりましたが、「カラーローズ」をそういう感覚をも
つ人間の心理の諸相を映しだす鏡に見立てたわけですよね。

さて、三原色を“現象世界を誕生させた意図”と見立てました。

実在する絶対的一元性の名残をとどめながら、しかも“独存”(=
絶対平和)の香りとして現れに滲みだしたのが「ブルー」です。


              ↓
              ↓
             ブルー
              ◎               

                              
その「ブルー」の暗黙の許可のもとに、そこから個別としての体験
を“意図”して飛び出したのが「イエロー」でした。


             ブルー       イエロー
              ◎→→→→→→→→→◎               

その両者の黙認と明示された意図を引き継いで、森羅万象を包含す
る現象世界を始動したのが「レッド」の“熱望”だったわけです。

その三つの意図(三原色)で現象世界を創造し、支えたのです。
                               

             ブルー
              ◎               
                              
                               
                               
                               
                               
                               
                              
                              
                              
        ◎            ◎     
       レッド           イエロー    

          (創造の三角形)


すると、その創造された世界は知覚可能である必要があったため、
「二元性の原理」の厳密な管理下に置かれることになりました。

その原理は現象世界を創造した意図(欲望)そのものにも適用され
なければなりませんでした。

そういうわけで、たちまちそれぞれの意図(欲望)の対極に、その
反響を収束した意図が析出しました。

それはちょうど、“創造の三角形”の意図をゼロクリアーする意図
となって現象世界の創造を完成させたわけです。


             ブルー
              ◎               
                              
                               
ヴァイオレット○            ○グリーン    
                        
                               
                               
                               
                              
                              
                              
     レッド◎            ◎イエロー    
                              
                               
              ○               
             オレンジ             
                               
           (創造の完成)


もちろん、論理的には、その瞬間に創造世界はすべてゼロクリアー
され、消尽したとも言えます。

しかし、その一瞬に創造世界という幻想のなかで“遅れの法則”が
採用され、そのセロクリアーはつねに延期されるという幻想が生じ
たとも言えます。(^_-)

そこでは“創造の三角形”の意図と、その“反響の意図”が並立し
て混在することになったことでしょう。

かくして顕わになった“創造の意図”と“その反響”が「三原色」
とその反転色を含む3つの補色軸です。

「カラーローズ」の補色軸とは、この“欲望の無限連鎖”を構造的
に保証する“根元的欲望対”のことでした。

では早速、具体的に見ていきましょうか。

「カラーローズ」の12方位には6つの“補色軸”があります。

「ブルー」「イエロー」「レッド」の三原色を含む3つの補色軸は
現象世界を創造した意図と、その反響を収束する意図の対でした。

それらが暗示する意味の包含を連想して、それぞれを、

・【ブルー・オレンジ軸】    =【独存・依存軸】

・【イエロー・ヴァイオレット軸】=【好奇・脱出軸】

・【レッド・グリーン軸】    =【熱望・受容軸】

と定義してみたのでした。

さて、それ以降の残りの3つの補色軸は、すでに現象世界の存在が
前提された補色軸でした。

最初に取り上げたのは、現象世界の永続に必要な“遅れの法則”を
実現するための“時間”を創造した“欲望対”でした。

・【コーラル・ターコイズ軸】  =【委託・受託軸】

そして前回、自らの根拠の確証を、それぞれ物質と意識という現れ
の両面に求めた“欲望対”を取りあげたのでした。

・【ゴールド・ロイヤルブルー軸】=【権力・権威軸】

なので今回は、残った最後の補色軸

・オリーブグリーン <=> マジェンタ補色軸 
            (オリーブグリーン = マジェンタ軸)

を取りあげることにしましょう。


              ◎←ブルー           
                              
ロイヤルブルー→○           ○←ターコイズ   
                               
                              
ヴァイオレット                       
→○                   ○←グリーン
                              
                              
                               
マジェンタ                  オリーブグリーン
  →●・ ・ ・ ・ ・ ○ ・ ・ ・ ・ ・ ●←  
                              
                              
                              
                              
レッド→◎                   ◎←イエロー
                              
                              
                              
   コーラル→○           ○←ゴールド    
                              
              ○←オレンジ          


カラーローズで3時の位置を占める「オリーブグリーン」がどんな
心理であるかについては、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_681.html

「オリーブグリーン」とは、個の実現を欲望する「イエロー」と、
全体の見晴らしのなかで調和を求めた「グリーン」の子でした。

「オリーブグリーン」に代表される智慧とは、自分の願いを地上に
実現するときの現実性、目配り、グラウンディングした謙虚さです。

それはまさに、“現れ”の世界のなかで“自分”の願いの実現に向
けての、いい意味での妥協、大人の柔軟性でした。

それは自分を他者のなかのひとりとして相対化して眺められるリア
ルな視力であり、ある意味でひとつの“ブレークスルー”でした。

その意味では、これこそが大人の智慧であり、地上に平和と調和を
もたらすための希望の星とも言えました。

その大人っぽいその「オリーブグリーン」の視線のメッセージを、

      「もっと、まわりが見えていなくては」

と表現してみたのでしたね。

「オリーブグリーン」は、“個”の実現という未曽有の壮図を発明
した「イエロー」の子です。

親の願いは痛いほどわかっています。

ただ、あまりにも傍若無人に子供っぽく「個」としての喜びを追求
する「イエロー」のやり口には、多くの批判を抱えていました。

「グリーン」のDNAも受け継いでいる「オリーブグリーン」には
「イエロー」には見えないたくさんのものが見えていたからです。

全体の流れに乗りながら、「イエロー」の願いはもっともっと上手
に、最小限の努力で実現できることもわかっていました。

ただ、そのためには周りが見えていなければならかったのです。

“個”の願いの調和的な実現はけっして不可能なことではなく、そ
れには希望があると「オリーブグリーン」は思っていました。

この現実を受容し、目配りと、配慮に満ちた「オリーブグリーン」
の謙虚さには、盲点などないようでした。

しかし、現れの世界ではどんな意図(欲望)にも、それと対をなす
視点と心理があるはずなのです。

それこそが「オリーブグリーン」の対極に位置する「マジェンタ」
の視点であり、心理であるはずです。

カラーローズで9時の位置を占める“三次色”「マジェンタ」がど
んな心理かについても、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_647.html

この「マジェンタ」という色の位置には、他の色とは違ったちょっ
とした特殊性があります。

じつは、この位置からは、現象世界を起動した「レッド」に始まり、
時計を逆回りに「ヴァイオレット」に至るすべての“心理の位置”
が一望のもとに眺められたのです。(@_@)

それは、個々に狂おしいほどの“正当性”と“必然性”を主張して
いる壮大な“人間心理”のパノラマでした。

「マジェンタ」はそのひとつ一つの“人間心理”を、あたかも自分
のことのように感じることができました。

むしろ、まさに自分の心理体験そのもののようでもありました。

それは、観察対象としてある心理の位相というよりは、まさに自分
が見た夢そのものとも言えました。

その遍歴の結果として、いま自分はここにいる。

何ひとつ否定すべきものもなく、何ひとつ特別に賞賛して取り上げ
るべきものもありません。

それはただ、あるがままの遍歴でした。

そしていま自分はここにいる……。

対極を見れば、すべての人間的努力と配慮を傾けて、「オリーブグ
リーン」が現れのなかでの個の実現に向けて希望を掲げています。

その善意も、賢明さもよくわかります。

いや、むしろそれは自分が見た夢の一場面とも言えました。

そしていま自分はここにいる……。

自分ならもっと上手にできるとか、現れの世界はもっとこうあるべ
きだとか、そんな新たな見解が可能だとは思えません。

「マジェンタ」には、もう新たな欲望を紡ぐことが可能だとは思え
ませんでした。

ただ、「マジェンタ」は、顕現の世界のなかでの自分の役割がある
ことも知っていました。

それは、現象世界のなかで調和しながら、しかも現象世界を起動し
た「レッド」に自分が託されたバトンを渡すことです。

何の欲望もなく、何の意図も紡がずに、ただ現れの世界のなかでの
遍歴を慈しみながら、自分の役割を果たすのみです。

それは、現れの世界での個の願いの実現に向けた「オリーブグリー
ン」の希望に満ちた心理の位置とは、確かに対極的な位置です。

しかし、それは「絶望」とは違うようです。

なぜなら「絶望」とは“希望がない状態を受け入れられないこと”、
つまり“希望がない状態への拒絶”を意味するからです。

しかし「マジェンタ」は、「レッド」の直系の子です。

“永遠の変化”として反映された生命現象を、拒絶する位置ではあ
りません。

しかし「オリーブグリーン」の対極である「マジェンタ」は、現象
世界のなかでの生に希望をもってはいません。

ただ、それが“あるがまま”の姿であることを認め、どんな幻想も
抱かずに受け入れているだけです。

つまり、「マジェンタ」は“永遠の変化”としての現象世界を、そ
のようなものとして諦め、慈しんでいるだけです。

それは、ある意味で、意図せずして現れの世界を超越することのよ
うでもありました。

これで“オリーブグリーン・マジェンタ補色軸”がどのような極性
の対立軸であるかが判明したようです。

「カラーローズ」の

     “オリーブグリーン・マジェンタ補色軸”とは

          “希望・諦観”軸

とでも表現できるかもしれません……。

「オリーブグリーン」は可能なかぎりの配慮と目配りによって個人
としての願いの実現に希望に火を灯します。

しかし、すべての遍歴をわがこととして共感する「マジェンタ」に
は、もはや新たな欲望は紡げません。

すべては、あるがまま、起こるべきことが起こっているだけなので
すから。

「マジェンタ」の目からは、すべての“人間心理”の位置は、現れ
の世界を始動した意図と、その反響の音色にすぎませんでした。

それがそうだったのは、どの“人間心理”(欲望)の責任でも手柄
でもありません。

ただ、すべてがそのような人間心理の位置だったというだけです。

「オリーブグリーン:マジェンタ」の補色軸は、ひとつの究極的で
かつ逆説的な“欲望対”の形なのかもしれません。

次に機会があったら、また「カラーローズ」を別の視点から眺めて、
勝手な連想を楽しませていただくかもしれません。

いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定され
た見解ではありません。

「オーラソーマ」がゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」
という素晴らしいツールに触発された、まったく自由な立場からの
連想です。

お付き合いいただき、ありがとうございました。<(_ _)>

                          pari 記


      …………○…………○…………○…………

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