第262号 【パリさん】:カラーローズ—マジェンタの心理
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■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:カラーローズ——マジェンタの心理
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色彩には心理がある、なんて考えると面白いですね。
でも、色も心理もエネルギーの形態なんだから、って考えると、そういうこと
もあるなってことがわかってきます。
現在の物理学では、すべてはエネルギーでできている、というふうに言ってい
ます。
色もエネルギーの波長がありますし、音もエネルギーの波長があります。
物質もエネルギーでできていますし、この肉体もエネルギーです。
同じように、思考や感情もエネルギーですし、こころの状態、心理もエネルギ
ーの状態です。
オーラソーマでは、人間は光の身体である、という言い方をしていますが、光
もエネルギーですので、人間はエネルギーでできている、ということの別の表
現です。
オーラ写真やキルリアン写真、というのはそういうエネルギーの状態を映し出
すものですし、オーラは微細な人間のエネルギーの状態を表しています。
元気がなかったりするとオーラもしおれていたりします。
そこでオーラソーマの出番です。
どうしてオーラソーマをつけるとオーラが活性化して元気になったり、気持ち
に変化が生じたり、いろんな人生の状況がわかったりするんでしょうか?
なぜならオーラソーマはそれぞれの色に関連した自然なエネルギーが含まれて
おり、それをつけることで、本来の自然なエネルギーにバランスを回復しよう
とするからです。
ポマンダーがなぜ保護としての作用があるのか?
それはエネルギー(オーラ)のバランスがとれてくるからなんですね。
エネルギーのバランスが取れている状態が安定している状態であり、ネガティ
ブなエネルギーの影響が受けにくくなり、ポジティブに応答していくことがで
きるようになりますね。
イクイリブリアムは均衡という意味であり、それはバランスが取れている状態
を意味します。イクイリブリアムボトルは、以前はバランスオイルとも言われ
ていました。
つまり、オーラソーマカラーシステムは、すべてのエネルギーの状態を本来の
自然なバランスの取れた状態を回復していく作用があります。
ですから、それらのプロダクトには自然界のハーブやプラント、クリスタルの
エネルギーを含んでいるのですね。
それぞれの色のエネルギーのバランスが取れていれば、ポジティブなエネルギ
ーとなりますが、その色のエネルギーのバランスが崩れていれば、ネガティブ
側面が出たりします。
例えばレッドのエネルギーのバランスがとれていれば、体が元気で行動力があ
り、物事を現実化していくことができますが、そのバランスが崩れていると疲
れやすくなり、やる気が起きなくて、実行力が伴わなくなったりします。
イエローのバランスが取れていれば、個人であることができ、自分の意見をは
っきりと述べることができ、パワフルで明晰になりますが、そのバランスが崩
れると、自分に自信が持てなくなり、人をコントロールしようとし、決断がで
きなくなり、何をするにも混乱した感じになります。
それぞれの色のバランスが取れている状態というのは、それぞれの色のエッセ
ンスが表現されている状態です。
ですから、それぞれの色の心理を考えるというのは、それぞれの色のエッセン
スは何かということを考えるということです。
ぱりさんのオーラソーマ、それぞれのカラーローズの色の心理を考える、とい
うことも、そのような視点で読んでもらえると、面白いのではないかと思いま
す。
今回はマジェンタの心理。
ゲーテはマジェンタは見えない色、アンシーンカラー、という言い方をしてい
ます。
オーラソーマでは、すべての色を潜在的に含む色であり、8番目のチャクラの
色であり、ソウルスター、人生の青写真のあるところの色でもあります。
色の言葉としては、小さなものごとへの愛、宇宙の愛、というような言い方も
します。
それはカラーローズではバイオレットとレッドの中間にある色でもあります。
その色のエッセンスは何なんでしょう?
ぱりさんと一緒に、みなさんも考えてみてくださいね。
尚 記
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ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者的な立場か
ら眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;
オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”に見立て
て、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。
ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでお付き合いいただければ、案外、面白
がっていただけるかもしれません。
「カラーローズ」を人間心理の“元型”(または酵母の“種”)の誕生の物語
として眺めてみています。
カラーローズは“色相環”として見れば、12方位(色)です。
http://www.aura-soma.co.jp/intro/color_language/
しかも、その12種類の“種”は厳密に相互関係を定義されていて、全体とし
て「バランスの法則」のもとに統括されています。
個々の人間心理に自由があるように見えて、じつは顕現世界を実現するための
二元性という調和的枠組みのなかに収まらなければならないわけです。
あらゆる人間が絢爛多彩な「固性」を競い合っているようでいながら、それが
たんに人間心理の“酵母の種”の組み合わせを演じているだけだとは……。
顕現世界とは、ある意味で、一瞬一瞬の“意図”が描き出す虹色の模様の変化
を楽しむための映画なのもしれませんね。(^_-)
それにしても、なんという驚嘆すべきインデックスであることか……。
(*^_^*)
これまで展開した人間心理の“元種”を、再度、簡単に見ておきましょう。
12時:“独存の平安”のなかに安らぎ、まどろんでいた根源色「ブルー」
4時:そこから個別としての認知と体験を夢見て、飛び出した「イエロー」
8時:変化する顕現世界のなかでの“永遠の生”を熱望した「レッド」
2時:顕現世界で、ふと“見晴らし”と位置確認を求めた「グリーン」
10時:個別に馴染めず、しゃにむに超越を求めた「ヴァイオレット」
6時:“創造の賛歌”という多様な顕現世界の大儀を創出した「オレンジ」
7時:“無償の愛”で顕現世界の継続・維持に献身する「コーラル」
5時:あくまでも依存を嫌い、存在の根拠を自らの中に求めた「ゴールド」
3時:全体との調和のなかに個を確立しようとした「オリーブグリーン」
1時:子供のように直感を信頼し、その伝達を楽観した「ターコイズ」
11時:明晰さと果断のゆえに世界での役割に悩んだ「ロイヤルブルー」
前回まで、こんなふうに人間心理の展開を追ってきたのでした。
さて、「ロイヤルブルー」が、あたかも地上で王権を引き継いだ者にのみ許さ
れるかのような“ハムレットの苦しみ”を悩んでいたその同じころ……。
じつは、その「ヴァイオレット」をはさんだ反対側の隣でも、ある意味できわ
めて特殊な思いが兆しはじめていました。
というのは、この位置には「カラーローズ」のそのほかの位置にはないちょっ
と特殊な事情があったからです。
その位置からは、じつは出揃った「カラーローズ」のすべての“種”、つまり
先行する“意識の位置”がすべて一望のもとに眺められたのです。(@_@)
それは、個々に狂おしいほどの“正当性”を抱えた“種”が、それぞれ自らの
位置の“妥当性”を自己主張している壮大な“人間心理”のパノラマでした。
それらの意識の位置の正しさと妥当性が理解できればできるほど、そのうえ新
たに自らの妥当性を主張することなど憚られるほどの、それは光景でした。
しかし、たまたま“人間心理”の展開の最終場面に立ち会ったこの意識の位置
は、同時に自分が「カラーローズ」の一員であることも自覚していました。
ドイツが生んだ天才ゲーテが「マジェンタ」と名づけたこの人間心理の“種”
は、一種特別な運命を担った“意識の位置”です。
それは、あたかも、相互に矛盾する二つの命題を一身に担うことを運命として
定められていたかのようでした。
というのは、「マジェンタ」は“人間心理”の展開ダイナミクスのアンカーと
して、全メンバーからの注目を一身に浴びることになったからです。
それはまるで、現象世界の“意味”の総仕上げを期待されたかのようでした。
しかしまた、「マジェンタ」自身が「カラーローズ」の一員でもありました。
「マジェンタ」は「ヴァイオレット」と「レッド」の中間にあって、この二つ
の“意識の位置”を調和的につなぐ役割も期待されていたわけです。
「カラーローズ」全体のアンカーとしてそこからの“超越”を期待されながら、
同時に1メンバーとして調和的にそこに位置しなければならない……。
一方では、顕現世界を生んだ“人間心理”の「元型」の最終ランナーとして、
自らの手で顕現世界の存在意義そのものを仕上げなければならない。
が、また一方では、ゴールのない“永遠の変化”の中間走者として、次の走者
の「レッド」にバトンも渡さなければならないのです……。
(-_-)
「マジェンタ」には、先行するすべての人間心理が発生してきたその妥当性が
見えていました。
自らの恣意と選択で、先行者のなかでどの“意識の位置”がいちばん妥当性が
高い、などと判断することはとうていできませんでした。
そんな態度をとるには、「マジェンタ」の理解力と親和力は高すぎました。
何よりも運命的なのは、「マジェンタ」が、顕現世界にどうしても馴染めない
「ヴァイオレット」と、その顕現世界を起動した「レッド」の間に兆した音色
だったということです。
先にも触れたように「ヴァイオレット」は、「ブルー」と「レッド」のあいだ
に潜在する葛藤の化身です。
「ヴァイオレット」は、顕現世界に対する“違和”を代表し、またそれゆえに
顕現世界からの“超越”を願うエネルギーの代表者です。
そして「レッド」は、良くも悪くも、顕現世界を自らの手で始動した張本人な
のです。
「マジェンタ」は、その「ヴァイオレット」と「レッド」の間に兆した子供で
した。
当人が望むと望まぬにかかわらず、自分(「マジェンタ」)のなかを流れてい
るのはその「ヴァイオレット」と「レッド」の血です。
より厳密に言うなら、自分(「マジェンタ」)とは、その「ヴァイオレット」
と「レッド」のことです。
いずれにしろ、ここでの、つまり自分(「マジェンタ」)の音色こそが、この
顕現世界の結論的な響き、ある意味、究極の音色となることは避けられません。
「マジェンタ」は、もういちど、あらためて自分のまわりに出揃ったすべての
人間心理の“種”を、その“意識の位置”を見渡します。
いまや「カラーローズ」の全員がなりを潜め、固唾をのんで、「マジェンタ」
の発声を待っているようです。
すべてはこの一瞬にかかっているのです。
左手を見れば、万感の思いを込めて自分にバトンを託した「ヴァイオレット」
がいます。
右手には、信頼を込めて自分からのバトンを待っている「レッド」がいます。
自分のメッセージは、無事に次の走者「レッド」の手に届くものでなければな
らない。
調和的に「カラーローズ」のなかに収まるものでなければならない。
しかし、同時に、「ヴァイオレット」から自分に託された顕現世界からの超越
の希求も満たすものでなければならない……。(-_-;)
見渡すかぎり、「カラーローズ」のこれまでの先行者たちの思いに修正すべき
点など何ひとつ見あたらない。
全員の思いが妥当であり、全員の意識の位置が正しいのです。
他に言うべき言葉などあるでしょうか?
全員が固唾をのんで待つなか、「マジェンタ」は言うべきことを言わなくては
なりません。
「マジェンタ」は、しっかりと「カラーローズ」の全員を見渡し、そして静か
に宣言します。
「これでいい、すべてそのままでいい」
一瞬、「カラーローズ」のなかの静寂はさらに深まったように思われました。
それから、「カラーローズ」のどこかから、微かに吐息のようなものが漏れる
のが聞こえました。
大歓声が起こったわけではありませんでしたが、かといって、そこに不満の声
が満ちているようでもありませんでした。
それぞれの意識の位置は、それぞれ自ら何かを納得し、そしてその得心を深め
ているようでもありました。
自分が起動した現象世界が全面的に肯定されるこのメッセージを聞いたとき、
「レッド」は、肌が泡立つような猛烈なエネルギーが身うちに沸き上がってく
るのを感じていました。
ところが不思議なことに、もう一方の「ヴァイオレット」も、なにか自ら深く
納得するところがあるようなのでした。
「これでいい、すべてそのままでいい」
このメッセージを聞いたとき、反射的に「ヴァイオレット」に起ころうとした
反応は、拒絶反応とも言うべきものでした。
しかしその拒絶反応に没入することを何かが引きとめました。
それはもしかしたら「マジェンタ」が自分(「ヴァイオレット」)と「レッド」
の間に兆した子供であるという事実だったかもしれません。
「マジェンタ」は、「レッド」が起動した生命世界を全肯定したいのと同じくら
い強く、この顕現世界を超越したいと願っているはずなのです。
その「マジェンタ」が、“全肯定”と“超越”のメッセージとして発したのが
「これでいい、すべてそのままでいい」
だったのです……。
「ヴァイオレット」はひとり何かを得心し、沈黙しました。
この「マジェンタ」のメッセージは、「カラーローズ」の個々のメンバーによ
って、不思議なほど静かにそして深く受け入れられました。
ただ、それは「オレンジ」による“創造の賛歌”のように、大歓声をもって迎
えられることもありませんでした。
個々の意識の位置にとって、それは全面的な共振対象ではありませんでしたが、
かといってどこかに不満を残したわけでもありませんでした。
むしろ、ほかの人間心理の“種”にとっては、それは一種の“別れの歌”とも
聞こえたのです。
原色「レッド」と二次色「ヴァイオレット」の間の三次色「マジェンタ」は、
「カラーローズ」の9時の位置に“ヴェシカ・パイシス”で造形されます。
http://www.aura-soma.co.jp/intro/color_language/
全体への視界
独存の平和
(ブルー)
明晰な視界 直感の信頼
自尊と決断 伝達への楽観
(ロイヤルブルー) (ターコイズ)
生存への違和 見晴しへの願望
超越への希求 調和と協調
(ヴァイオレット) (グリーン)
顕現からの超越 協調への意志
生命への全肯定 ・ 許容と配慮
(マジェンタ) (オリーブグリーン)
生命への熱情 個別への意志
欲望と安定 自尊と不安
(レッド) (イエロー)
無償の愛 自立への希求
報われぬ愛 智慧と恐れ
(コーラル) (ゴールド)
創造への賛歌
帰属と献身
(オレンジ)
……。
これで、「カラーローズ」の色相環、人間心理の12の“種”の誕生譚(たん)
を網羅したことになります。
また機会があったら、「カラーローズ」のなかで残った2色の位置について、
またそれらがどのような人間心理を代表するのか、そんな連想を楽しませてい
ただくかもしれません。
いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定された見解では
なく、「オーラソーマ」がゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」と
いう素晴らしいツールに触発された、まったく自由な立場からの連想です。
お付き合いいただき、ありがとうございました。<(_ _)>
pari 記
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