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巻頭エッセイ


第684号 【パリさん】:見果てぬ“分離の夢”

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■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:見果てぬ“分離の夢”(2016,10/19 水)
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「カラーローズ」は「チャクラマン」とともに、オーラソーマの
色の言語を読み解くための最も大切なツールのひとつです。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/

このカラーローズをどのように読み解いていくかについては
さまざまなレベルが考えられます。

ぱりさんは人間心理のパノラマとして「カラーローズ」を読み
解いています。

つまり、心理的側面での色のメッセージをカラーローズを手がかり
に読み解いているわけですね。

オーラソーマのボトルの色が、どのようにそのボトルの色に反映
されるのかについては、このカラーローズに鍵があると言われる
ゆえんです。

赤ん坊が分離を体験するのは、まず最初に母親の胎内から分離して
外に出たときですが、心理的な分離がはじまるのは、自我が目覚める
3歳前後だと言われています。

そして、その自我が芽生えたときから「自分」という意識が生まれ
意識的なレベルでの記憶がはじまります。

そして、自我がこの世界と対立して生きていこうとするところに
欲望が生まれ、欲望のカラーローズが生まれていきます。

それでは、【ぱりさんのオーラソーマ】:見果てぬ“分離の夢”を
どうぞお楽しみください。

                           尚 記


       ………○…………○…………○………


ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者
的な立場から眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;

オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”
に見立てて、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。

ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでおつきあいいただければ、
案外、おもしろがっていただけるかもしれません。

「カラーローズ」は人間心理のパノラマです。
http://www.aura-soma.co.jp/intro/color_language/

ただ、ここでいう人間心理とは、人間が結果として味わう悲喜こも
ごもの多様な人間心理のことではなかったのでした。

「カラーローズ」に展開されていたのは、知覚可能な体験を願った
【意図(欲望・願い)】の元型だったのです。

私たちはこの世に生まれて以来、一生の間、さまざまな体験を求めて
懸命に生きます。

まずはサバイバルです。

肉体としての生存を維持しなければなりません。

そしてそれが叶ったら、次により良く生きなければなりません。

いわゆる「成功を目指し」「より上を目指して」、しかもその上に
「自分らしく」生きなければならないのです。

大変ですよね。(*^_^*)

でも、それはなぜなんでしょう? (?_?)

ただ、ぼんやりしているわけにはいかないんでしょうか?

いいえ、普通それができる人はいません。

なぜなら、私たちは肉体を自分として生きているからです。

ところが肉体は傷つきやすく、老いやすく、お釈迦様ふうの言葉で
いうなら、「生老病死」の対象なのです。

え、肉体って、最後には死んでしまうの!? (@_@) ⌒★?

なんて、みなさん、そんなこと思いませんよね。(*^_^*)

このメルマガを読んでくださっている方は全員、肉体がいつかは
必ず滅びることくらい知っています。

お釈迦さまは幼少時から、冬の宮殿、夏の宮殿、雨季の宮殿の三つ
の宮殿を与えられて、そこで育てられたんだそうですね。

それは父であるシャカ族のスッドーダナ王(浄飯王)が
王子シッダールタを世の憂いに触れさせたくなかったからだとか。

そして若くて美しい女官にのみかしずかれて、醜いものや老いた
ものを見たことがなかったというのです。

そしてはじめて城外に出たとき、その喧騒、汚さ、貧しさ、病人、
死人などをはじめて眼にしたのだそうです。

この話がどの程度事実なのか知りませんが、もしそうやってはじめて
老人や病人や死人を見たとしら、その印象は強烈でしょうね。

お釈迦様はそうして知った「生老病死」を超える道を探求すること
になったのでしょう。

でも、そんな特別な状況にいない私たちは、普通、大人になるまで
には、誰だってこの身体がいつか死ぬことを知っています。

それでも、その肉体としての自分が少しでも長く、できるだけ安寧
に生き延びられることを願うのです。

これって、考えてみれば、とても不思議なことですよね。

だって、死ぬとわかっている肉体で、できるだけ長く生き延びる
ことを願うなんて、とっても矛盾した状況だと思いませんか?

でもそれが、体験を願うということ、存在から分離した個人がいる
という幻想を願うことの、意味、あるいは帳尻なのでしょう。

「カラーローズ」とは、そんな知覚可能な体験を願った【欲望】の
ひと巡りの元型なのです。

すべてがただひとつであっては、体験はありえません。

すべてが<ひとつ>なら、誰が、何を体験するというのでしょう?

つまり、体験が可能であるためには、体験する誰かが存在すること
が必要なのです。

その誰かが、なんらかの立場を持って、自らの振る舞いを識別し、
判断し、味わう必要があります。

ところが識別するとは、事実上は、創造すること、つまりそれまで
なかったものを作りだすことなのです。

あなたは、生まれてから3、4年の記憶を持っていますか?

たいていの場合、その記憶はありませんよね。

記憶を蓄積するその器の準備がまだできていないからです。

身体が誕生したときは、まだその身体は自分が誰の子どもで、自分
の名前がなんといい、どこの国の人間なのか知りません。(^^;)

この超高機能のバイオコンピュータは、ものすごい勢いで情報を
収集しているんでしょうね。

そして親の言葉を覚え、自分が誰の子どもで、どんな状況にいるのか
を、新たに受け入れて組み立てているのでしょう。

ひとつの新たな物語の出発点を創造しているわけです。

よくドラマなどに、病院の手違いで親と子の組あわせを間違える話
があったりします。

そういう場合は、子どもは生みの親の物語とはまったく別の物語の
上で人生を歩むことになるのでしょう。

また、ちょっと物騒な話をすれば、けっして物語などではなく
この地上では、たくさんの強引な物語の入れ替えもあります。

一人っ子政策が行われた中国では、たくさんの幼児が跡継ぎのいない
親たちの依頼によってさらわれたようです。

中国政府の統計では児童誘拐の被害は年1万人ほどだとか。

しかし専門家によっては、実際の被害はもっと大きく、年間7万人
が誘拐されているとも推測されているそうです。

子どもたちのなかにはアメリカに売られる子もいるようで、米国人
の国際養子縁組のうち三分の一超は中国の子どもなんだそうです。

Newyork Timesの記事では、2011年は2587人の中国人孤児が米国人
の養子となり、最盛期の2005年には8000人近い数となったとか。

ちょっと脱線しましたが、私たちの人生がすべて、身体の「DNA」
と「聞かされた物語」によって作られることは間違いありません。

テレビドラマとそれほど違った話でもないんですね。

そしてテレビドラマですら、中に入り込めば、けっこう夢中になって
観るものです。

でも、映画やテレビドラマは、終わればそれが単なる作り話である
ことは自明ですし、私たちはすぐにそのドラマの外に出ます。

ところが、この肉体というバイオコンピュータで観劇する人生ドラマ
は、そう簡単には終わらせてくれません。(>_<)

古来【分離の夢】として言及されるこの人生は、それくらい中毒性
が高いカウチポテトなのでしょう。

「行きはよいよい、帰りは怖い」です。

いったん中に入ったら、二度と出してはもらえません。

つまり、中から自動的に外に出してもらえる、いわば他動的・強制的
な脱出人生の脚本は存在しないということです。

これはいくら待っていても、そんな脚本にはありつけません。

なぜか?

なぜなら、肉体を願ってこの多次元宇宙という【分離の夢】に誕生
してくるのは、この人生ドラマを願った欲望そのものだからです。

もっともっと自分のほんとうの意図を、自分のほんとうの願いを
表現すればよかった、と新たな肉体を求めた欲望なのです。

その【意図(欲望・願い)】を展開しているのが、私たちがよく
知っている意図のパノラマ「カラーローズ」です。

そこには、こんなふうに展開されています。


       【意図のパノラマ「カラーローズ」】

              ●←ブルー           
           独り、安らぎたい           
ロイヤルブルー→○     ・     ○←ターコイズ   
    迷いなく決断したい      全智・全能でありたい 
          ・    ・    ・          
ヴァイオレット                        
→◎      ・  ・  ・      ◎←グリーン
脱出し、超越したい           見晴し、受け容れたい
        ・   ・ ・ ・   ・         
          ・         ・           
マジェンタ       ・・・・・     オリーブグリーン
  →○ ・ ・ ・ ・ ・ ○ ・ ・ ・ ・ ・ ○←   
無条件でありたい    ・・・・・      調和したい  
          ・        ・           
        ・    ・ ・ ・   ・         
      ・                ・       
レッド→●      ・  ・  ・      ●←イエロー
自己を貫徹したい             知りたい、体験したい
          ・   ・   ・           
                              
         ・     ・     ・         
   コーラル→○           ○←ゴールド    
  育みたい、守りたい   ・    自足し、自立したい  
              ◎←オレンジ          
           帰属し、奉仕したい         


どれひとつとっても、真っ当な願いで、邪悪な意図などありません。

これらの言葉を過去形にすれば、誕生したい【意図(欲望・願い)】
の本音を発見することができるでしょう。

しかし、体験は知覚可能な世界でしか起こりえず、知覚可能な世界
は「二元性の原理」の支配下にあります。

何かを実現したいという欲望は、その何か以外のものの存在を前提
せずには、実現できません。

換言すると、何かを実現するとは、その何か以外のものの創造過程
でもあるということです。

そして、この欲望のサイクルから“自動的に覚める人生シナリオ”
はオーダーできません。

これが架空の夢であることが見破られるしかないのです。

ドラマへの興味が消失すれば、何にも拘束されてはいません。

でも、私たちはそれだけはしたくないのです。

どこまでもどこまでも、この見果てぬ夢を見つづけていたい。

この【分離の夢】を観つづける「欲望」を手放したくはないのです。

ただ奇跡的なことに、助けはあります。

それは、この夢を見破った方が、助けが必要な“分離幻想”に手を
差し伸べるために、この夢に介入してくださることです。

それしかチャンスはないようです。

もちろん、大部分の“分離幻想”は、そんなこと望んでもいないの
です……。

ほんとうに、この「カラーローズ」で展開される“人間心理”の世
界って、いったいどこに向かっているんでしょうね。

(*^_^*)

『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこ
へ行くのか』( http://p.tl/0WWA )。(-_-)

実際、この旅はどこへ向かっているのでしょう。^^;;

次に機会があったら、また「カラーローズ」を別の視点から眺めて、
勝手な連想を楽しませていただくかもしれません。

いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定され
た見解ではありません。

「オーラソーマ」が、ゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」
というすばらしいツールに触発された、まったく自由な立場からの
連想です。

おつきあいいただき、ありがとうございました。<(_ _)>

                          pari 記


       ………○…………○…………○………
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