第602号 鮎沢さん(48)「季節の色25」:媚茶色
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■ 1.巻頭エッセイ:
鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.25
≪【媚茶】こびちゃ≫ (2016,1/6(水))
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
今年の「日本の色」シリーズは、色を言いかえることで「新しい価
値の創造」をして、色の流行が作られたというお話。
「新しい価値創造」をテーマとする和尚アートユニティにもふさわ
しい新年の話題です。
みなさんにとりましても、クリエイティブな年となりますように。
それでは、鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.25≪【媚茶】
こびちゃ≫を、どうぞお楽しみください。
尚 記
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≪【媚茶】こびちゃ≫
あけましておめでとうございます。
2016年も「季節で楽しむ日本の色」の執筆を担当させていただ
きます。
2016を数秘でみると、20+16=36、3+6=9で、「弥
勒(みろく)の年」なんて言っている方もいます。
いずれにしても3の倍数がならび、3の創造性が強く表れる年にな
ると思います。
このコーナーが、みなさまのより創造的な生き方のお手伝いになれ
ば嬉しいです。
本年もどうぞよろしくお願いします。
今回、取りあげるのは「媚茶」です。
「媚びる」から連想すると、「異性に対し、気を惹こうとして、な
まめかしい態度をとる」など、なにやら艶っぽいイメージが浮かん
できます。
でも、この色を見ると、地味で渋いイメージの、緑がかった濃い茶
色です。
なぜ、そんな名前になったのか不思議に思い、調べてみたら、おも
しろいことがわかりました。
この色は、もともと「昆布茶」(こんぶちゃ・こぶちゃ)という色
名だったのです。
昆布のような緑みを含んだ暗い茶色ですから、それなら納得です。
やがて「こぶちゃ」から「こびちゃ」に変化して、「媚」の文字を
あてたわけです。
言葉の力、言葉のマジックというのは、おもしろいものです。
色っぽい「媚」の名前がついたことで、江戸の庶民たちから人気の
色になります。
それはそうですよね。
「私、昆布茶色の着物を新調したの」というのと、「私、媚茶色の
着物を新調したの」とでは、女の格が断然違って聞こえます。
地味な色が、粋な大人の魅力を表現する色に見えてきます。
江戸時代でも、すでに、こうして色の流行は作られていたのです。
せっかく1月なので、お正月らしい話題もひとつ。
おせち料理には、よく昆布を使いますね。
結び昆布のお煮しめや、昆布巻きがその代表です。
これは「喜ぶ」の言葉にかけて用いられるようになりました。
おせち料理の起源は、平安時代の宮中行事といわれていますが、庶
民の間に広まったのは江戸後期。
偶然か必然か・・・媚茶色の流行と同じころ、というのもおもしろ
いものです。
2016年、あなたにとってどんな年になるでしょう。
「昆布」を「媚」と言いかえて、新しい価値観を作りだすように、
新しい創造の種が、たくさん運ばれてくる楽しい1年であることを
願います。
(※こちらで画像とともに掲載をしています。
http://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-12114374434.html )
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間
住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
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