第372号 【パリ】:カラーローズ—ゴールド・ロイヤルブルー軸
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■ 1.【ぱりさんのオーラソーマ】:
カラーローズ─ゴールド・ロイヤルブルー軸
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今週は、ぱりさんの「カラーローズ」、ゴールド・ロイヤルブルー
軸です。
カラーローズについてはこちらをご覧ください。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/
オーラソーマで扱う色には、それぞれにメッセージがあり、そのメ
ッセージは色をベースにしています。
それぞれに色の言語があり、その色の言語はカラーローズで表され
ています。
この色の言語を読み解くことが、色を通して自分の内面を映しだす
ヒントになっていきます。
ぱりさんのカラーローズは、その色を読み解くヒントとして見てい
くと、とても参考になるかと思います。
左脳を使って色を読み解くひとつの方法でもあります。
もうひとつは右脳と直観を使って色を感じていく方法です。
それはオーラソーマのコースで学ぶことですが、自分で実践する方
法のひとつとして、ガイド瞑想でオーラソーマのボトルやポマンダ
ーを感じてみると、その直観を鍛える練習にもなるでしょう。
オーラソーマのイクイリブリアムを使った「内なる色を見いだす瞑
想」と「ポマンダーを使ったチャクラ瞑想」です。
http://unityinstitute.jp/cd.html
ポマンダーは、チャクラに波長を合わせて感じていくための、とて
もよいツールにもなります。
チャクラを感じてみたいという人は、それぞれのチャクラに対応し
たポマンダーを使ってみると、その波動がわかるでしょう。
カラーローズとともに色の言語を読み解く大切なヒントは「チャク
ラ」にあります。
チャクラの機能とオーラソーマの効果が理解できると、日常生活に
も応用範囲が広がっていきます。
そして、それぞれのチャクラには、それぞれに対応した機能があり、
それがその色についてのメッセージにもなっています。
それは人間の意識の成長段階にも対応しています。
赤ん坊がこの世に誕生します。
レッド、赤がその赤ん坊の誕生です。
赤ん坊は肉体を持ってこの世に生まれ、その体とともにいます。
その瞬間瞬間を生きている命そのものです。
ですから、レッドは第1チャクラ、肉体、サバイバル(生存)、グ
ランディング(この地球に根ざして生きる)というような意味があ
ります。
赤ん坊は成長していくときには両親や家族に依存しています。
泣いたり、笑ったり、怒ったり、との瞬間瞬間の感情の流れのまま
に生きています。
オレンジは第2チャクラ、感情、感じること、官能を表わし、依存
と共依存を表わします。
そして、子供は成長するにつれて自我を持つようになります。
個人であることに目覚めます。
イエローは第3チャクラで、自我の目覚め、個人であること、
自己のパワーを表します。
そして、さらに意識が成長していくと、愛に目覚めていきます。
自己を越えて他者を愛していくこと、他者への思いやり、共感。
グリーンはハートチャクラ、第4チャクラ。
調和やバランス、愛、スペース、協調を表します。
さらに意識が成長すると、大いなるもの、グレートサムシングに目
覚めます。
自己を越えたものに生かされていることに気づくわけです。
それがブルーの意識、第5チャクラです。
汝の意思、大いなるものへの信頼、コミュニケーションのセンター
です。
真の創造は、このチャクラによってなされます。
大いなるものが創造しているのです。
大いなるものを神として見たときに宗教が誕生しました。
神を外側の権威としてしまうと権威との葛藤が生じます。
でも、その大いなるものは自分の内側にあるのです。
その大いなるものを越えると、大いなるものからの視点が生まれま
す。それは自己を超越した視点です。
ものごとをあるがままに見ることができるのは、私利私欲を越えた、
大いなる視点からです。
ロイヤルブルー、第6のチャクラ。
超感覚、サイキック能力、内なる目、第3の目と言われているもの
です。
そして、さらに意識が拡張すると全体との合一、ひとつであるとい
う意識が生じます。悟りの境地ですね。
バイオレット、第7のチャクラがそれに相当します。
大いなるものとひとつになった意識。
仏教では頭頂はサハスラーラと言われ、悟りを得たときにはハスの
千枚の花びらが開く象徴で表わされています。
カラーローズとチャクラの図は、オーラソーマでは最も大切な理解
です。
カラーローズを考えるときに、チャクラの図も一緒に考えていくと
面白いでしょう。
では、パリさんのカラーローズ、ゴールド・ロイヤルブルー軸をお
楽しみください。
尚 記
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ときどき、幕あいに顔を出す、「オーラソーマ」をちょっと部外者
的な立場から眺めてみる【ぱりさん】シリーズです。^^;
オーラソーマのカラーローズを“全人間心理のカラーインデックス”
に見立てて、その内部的なダイナミクスを連想して楽しんでいます。
ちょっと理屈っぽいですが、常識だけでお付き合いいただければ、
案外、面白がっていただけるかもしれません。
全人間心理のパノラマである「カラーローズ」のなかで、三原色と
は現象世界を誕生させた意図でした。
実在する絶対的一元性の名残をとどめながら、しかも“独存”(=
絶対平和)の香りとして現れに滲みだしたのが「ブルー」です。
その「ブルー」の暗黙の許可のもとに、そこから個別としての体験
を“意図”したのが「イエロー」でした。
その両者の黙認と明示された意図を引き継いで、森羅万象を包含す
る現象世界を始動したのが「レッド」の“熱望”だったわけです。
ところで、当たり前ですが、「イエロー」が意図した個別の体験は、
むろん、それとして知覚されることが必要です。
知覚されなければ、自分がどんな体験をしたかを知ることはできま
せんから。
その知覚可能な“体験”を実現するためのいわばプラットフォーム
がいわゆる現象世界です。
現象世界は“知覚可能”である必要があったため、実在する絶対的
不動のなかの“永遠の変化”として実現されました。
ところで、その“永遠の変化”は、相対する二極間の“振動”とし
て現象しなければなりませんでした。
なぜなら、一方向への永遠の変化は、知覚の対象になりえなかった
からです。
そういうわけで、現象世界は「二元性の原理」が支配する世界でな
ければなりませんでした。
その現象世界を永続させるには、“バランスの法則”という二元性
を維持するための厳密な統制が必要になったのです。
ところで、現象世界を誕生させた「三原色」の意図自体も、思いが
けなくも創造した世界の拘束から自由ではなかったのです。
知覚可能とは、それほどにも厳密な“縛り”でした。
現象世界を創造した「三原色」の意図そのものも、現象世界のなか
では「二元性の原理」による相対化を免れませんでした。
言い換えれば、「三原色」の意図はそれぞれ対極の意図を呼び出す
ことによって現象世界の創造を完了したというわけです。
かくして顕になった創造の意図とその反響こそ、「三原色」とその
反転色を含む3つの補色軸だったのです。
「カラーローズ」の補色軸とは、この“欲望の無限連鎖”を構造的
に保証する“根元的欲望対”のことでした。
では早速、具体的に見ていきましょうか。
「カラーローズ」の12方位には6つの“補色軸”があります。
「ブルー」「イエロー」「レッド」の三原色を含む3つの補色軸は
現象世界を創造した意図と、その反響を収束する意図の対でした。
それらが暗示する意味の包含を連想して、それぞれを、
・【ブルー・オレンジ軸】 =【独存・依存軸】
・【イエロー・ヴァイオレット軸】=【好奇・脱出軸】
・【レッド・グリーン軸】 =【熱望・受容軸】
と定義してみたのでした。
ですが、それ以降の残りの3つの補色軸は、すでに現象世界の存在
が前提された補色軸でした。
現象世界の“創始者たち”とは違って、それがあって当然の世界に
登場した意図であり欲望なのです。
喩えてみれば、創業者の創った一大企業の洗練・発展を託された、
二代目三代目たちの人間心理のようなものかもしれません。
前回最初に取り上げたのは、現象世界の永続に必要となる“時間”
を創造した“欲望対”、すなわち
・【コーラル・ターコイズ軸】 =【委託・受託軸】
でした。
今回は、それに続いて、
・ゴールド <=> ロイヤルブルー補色軸
= ゴールド・ロイヤルブルー軸
を取りあげることにしましょう。
◎←ブルー
ロイヤルブルー→● ○←ターコイズ
・
ヴァイオレット ・
→○ ○グリーン
・
・
マジェンタ オリーブグリーン
→○ ○ ○
・
・
レッド→◎ ◎イエロー
・
・
コーラル→○ ●←ゴールド
○←オレンジ
カラーローズで5時の位置を占める「ゴールド」がどんな心理であ
るかについては、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_690.html
そこでは「ゴールド」の志を、多様性への依存に傾く「オレンジ」
への若干の異議申し立てであると見立てたのでした。
確かに「イエロー」は“個”としての体験を求めましたが、“他者”
への依存を求めたわけではありませんでした。
そもそも、そんなことを思いつきもしなかったわけです。
しかし“個”としての体験が可能であるためには、その“個”と区
別される“他者”が必要でした。
そのようにして“現れ”の世界に必然的に呼び込まれた“他者”を、
多様性として創造のなかで調和させようとしたのが「オレンジ」だ
ったわけです。
でも「イエロー」のDNAをより多く受け継いでいる「ゴールド」は、
“他者”との調和欲求をそれほど感じてはいませんでした。
それでは“個”の存在は多様な“他者”に依存することになり、
「ゴールド」にはそれが不本意だったのです。
その「ゴールド」の人間心理を、
「要らない、私は自分で立っている」
と表現してみたのでした。
「ゴールド」は自分の存立の根拠を、自分自身のなかに見いだした
かったのです。
とは言え「ゴールド」は、「イエロー」と「オレンジ」の間に兆し
た子供です。
「ゴールド」には顕現世界を無視するつもりはさらさらありません。
「ゴールド」の目指す根拠は、あくまでも顕現世界のなかにあり、
“豊かさ”も“力”も“安定”も、すべて現象のなかに形を取るも
のでなければなりませんでした。
その“豊かさ”と“力”と“安定”を実現すべく、「ゴールド」の
関心はものごとを実現する具体的な知識と知恵に向かいました。
しかし「ゴールド」にとっては知識自体が重要なのではなく、あく
までもその結果が物理次元に現象する必要があったのです。
その意味で「ゴールド」の願いはとても地についたものでした。
物理次元の確証をつねに参照する「ゴールド」の志は、とても円満
な人格とも言える人間心理です。
「ゴールド」は、後先顧みずにただ「個」の体験を意図した「イエ
ロー」ほどに無邪気な心理の位置ではありません。
「ゴールド」は、創造の“大義”を一身に背負った「オレンジ」の
子でもあり、その秘められた不安も共有していたからです。
その不安とは、人間社会の言葉で置き換えるなら、世間を知ってい
る大人がもつ不安にも喩えられるものでした。
それは、実現のために万全を期してもなお成就しないことがあるこ
とを知っている者の不安とも言えます。
さらに言うなら、“現れ”の世界をいかに制御しようとも、所詮は
継ぎ接ぎの知識でしかないことを知る者の不安とも言えました。
「ゴールド」は自分の強さと豊かさの根拠を自分のなかに求め、そ
れを蓄積すればするほど、ゆえ知らぬ不安も抱えたのです。
その不安を、“現世の権力”が抱える何か超越的な権威に対する畏
れに類比することができるかもしれません。
喩えて言うなら、企業の社長が知るかぎり万全の策を講じながらも、
なおも不合理な“何か”にすがる人間心理のようなものかもしれま
せん。
特に補色軸を意識しなくとも、何となくこのような人間心理がそれ
だけで完結・安定しているとは思えません。
意識全体のなかで見るなら、このうような「ゴールド」の意図には
何かまったくの盲点となっている位相があるかもしれませんね。
それこそが、「ゴールド」の対極として現れる「ロイヤルブルー」
の意識の位相だと思います。
カラーローズで11時の位置を占める“三次色”「ロイヤルブルー」
がどんな心理かについても、以前連想を綴ったことがあります。
http://www.aura-soma.co.jp/newsletter/backnumber/dtl_667.html
そのなかで、「ロイヤルブルー」は単に我が身のサバイバルを案じ、
個人的な夢の実現を図ることでは安定できない、と言いました。
それには、当人の能力(=明晰性)と自尊心が高すぎるからです。
単に生存するだけのためには過剰とも言える能力と自尊心を持てあ
ました、この誇り高い「ロイヤルブルー」が抱えた憂愁を、
「いったい、私は何をすればいいのか?」
というメッセージとして表現してみたのでした。
なぜ、これほど明晰な「ロイヤルブルー」に、この世で自分が達成
すべき仕事が自明にわからないのでしょう?
おそらく、それは「ロイヤルブルー」の意識の位相が明晰すぎるこ
とに原因があります。
「ターコイズ」も同じく明晰な視界を「ブルー」から直接受け継い
でいるのですが、彼にはそれほど屈託はなさそうです。
なぜなら「イエロー」から「ターコイズ」が受け継いだのは“知
識への関心”ともいうべきDNAで、自分の能力の表現と自分の関心
の間にほとんど矛盾がないからです。
けれども「ロイヤルブルー」が遠く「レッド」から引き継いでいる
のは、“行為への情熱”とも言うべきDNAです。
その意味では「ロイヤルブルー」にとって、自分が為すべきことを
自ら決断することは決定的に重要です。
にもかかわらず「ロイヤルブルー」には、視野の明晰性に比べて、
地上で何かを実現したいという具体的な欲望が希薄なのです。
自分は何でもできるという高すぎるほどの自尊心をもっていても、
じつは地上世界に対する実際の興味・関心が少なすぎるのです。
この「ロイヤルブルー」の特異な位置は、これをひとつの人格とし
て見れば、彼の行動をひどく傲慢なものに見せかねません。
事実「ロイヤルブルー」の高い自己評価にもかかわらず、実際は、
具体的知識がまったく欠ける場合さえあるかもしれないのです。
では、「ロイヤルブルー」とは愚か者なのでしょうか?
いえ、「ロイヤルブルー」の視界は、相対的にはきわめて明晰性が
高く、しかも論理的にも明晰なのです。
その意味で「ロイヤルブルー」の確信も偽りではないわけです。
ただ、判断の基準があまり“地上的”ではないというだけです。
誤りがあるとしたら、「ロイヤルブルー」の判断や確信ではなく、
その判断の適用方法や表現方法にあるのかもしれません。
つまり「ロイヤルブルー」の判断の根拠は、それが正義の問題であ
れ美的問題であれ、一種の内部感覚なのです。
その判断の根拠は、物理次元に現象した瑣末な個々の事象ではなく、
一種の内部的均衡の感覚によるものなのです。
しかし、そうではあっても、「ロイヤルブルー」の意識はあくまで
も現象世界にフォーカスされています。
そこがつらいところです。
たとえ自分の内部感覚に確信があったところで、物理次元の現象が
その確信にしたがって顕現するとはかぎりません。
となると、いつかは「ロイヤルブルー」の確信も揺らがざるをえな
いでしょう。
結局は、「ロイヤルブルー」も挫折感に悩まされ、いつかは不安に
さいなまれることになるわけです。
“永遠の変化”である現象世界のなかで、何者かとしてあり、何ら
かの欲望をもつかぎり、これは誰にも避けられない運命です。
“顕現”の世界で「個」の体験を志した「イエロー」の直系の子で
あり、遠く「レッド」の志を反映している「ゴールド」。
“非顕現”のなかで神の視界をもつ「ブルー」の直系の子であり、
同じく遠く「レッド」の志を反映している「ロイヤルブルー」。
その両者が「カラーローズ」のなかでひとつの補色軸を構成してい
るわけです……。
「ゴールド」はあくまでも、豊かさと力の確証を顕現世界のなかに
求め、そしてゆえ知らぬ不安を抱えることになったのでした。
一方「ロイヤルブルー」は、自らの内的感覚のなかに判断の正しさ
と美しさの根拠を確信しながら、その確信が実際の“現れ”のなか
に反映されないことに苦しんだのでした。
これで、“ゴールド・ロイヤルブルー補色軸”がどのような極性の
対立軸であるかが判明したようです。
「カラーローズ」の
“ゴールド・ロイヤルブルー補色軸”とは
“権力・権威”軸
とでも表現できるかもしれません……。
この極性は“世俗・聖性”“現象・潜象”“物質・意識”“外界・
内面”などといった極性としても表現できるかもしれません。
「ゴールド」も「ロイヤルブルー」も、自らの存在の根拠を自分の
なかに確信したいという同じ強い願いをもっていました。
ただ両者は、その根拠を確証する手段として正反対の方向性の証拠
を前提していたということでしょう。
それがそうだったのは「ゴールド」の責任でも「ロイヤルブルー」
の責任でもありません。
ただ、両者がそのような人間心理の位置にあったというだけです。
この補色軸のなかでは、はからずも現象世界そのものにまつわる、
ある種の自己矛盾が露呈しています。
それは、顕現世界はどこまでも“つかの間の現れ”の連鎖にすぎな
いのに、この補色軸の二極が、自らの“存在の根拠”を現れの自分
のなかに確認しようとしたことです。
「カラーローズ」の「補色軸」の相互補完の形は、ひとつひとつ、
独特なものがありますね。
「ゴールド」と「ロイヤルブルー」の弱さは、自分の信ずる根拠に
すがり切れずに、対極にも目を向けてしまったことなのでしょう。
そうしたら、「ゴールド」と「ロイヤルブルー」は、お互いに相手
のほうに目を向けざるをえなかったわけです。
両者ともに、相手を無視しきれなかったわけですね。
これもまたひとつの根源的な“欲望対”の形なのだと思います。
次に機会があったら、また別の“補色軸”を眺めて、勝手な連想を
楽しませていただくかもしれません。
いつもお断りしているとおり、これは「オーラソーマ」で認定され
た見解ではありません。
「オーラソーマ」がゲーテの色彩論から引き継いだ「カラーローズ」
という素晴らしいツールに触発された、まったく自由な立場からの
連想です。
お付き合いいただき、ありがとうございました。<(_ _)>
pari 記
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