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巻頭エッセイ


第885号 鮎沢さん(87)「季節の色63」:深紅

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■ 1.巻頭エッセイ:
   鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.63
             ≪【深紅】こきくれない≫ (2019,3/6)
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今日は啓蟄。

春の蠢きが感じられるようになりましたね。

花粉症の人は鼻がムズムズ、目はかゆいで大変ですけど。

「蠢き」という漢字を見ると、
春に虫と書くのはおもしろいですよね。

ところで、今回の日本の色は・・・

≪【深紅】こきくれない≫

毎回、季節の色とともに文化の香りを伝えてくれている
鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色ですが、
今回で63回目。

それらの日本の色についての記事がまとまって
ブログになりました。
https://aura-soma.jp/blog/archives/category/aurasoma_writers/10018805722

題して、「鮎沢玲子さんの「日本の色」シリーズ」です。

この新しい和尚アートユニティ公式ブログ
「オーラソーマブログ」ですが、

これまでのオーラソーマ通信の執筆者の方々の過去の記事も
まとめて読めるように整えているところです。
https://aura-soma.jp/blog/

オーラソーマのシステムが新しくなり、
新しい取り組みがなされていますが、
そういうときにこそ、オーラソーマの原点というものを
大切にしていきたいと思います。

そして、これまでオーラソーマに取り組んで
こられている方たちの活動を大切にしていきたいと思います。

そのような方たちの活動があってこそ
今のオーラソーマがあると思うからです。

そして、この「鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色」の取り組みは、
オーラソーマをもっと日本の風土に根付かせたい
という意図がありました。

というのは、オーラソーマを学んだ人はわかると思いますが、
ヴィッキーさんがイギリスの人で、
オーラソーマで学ぶ色の言語もヨーロッパの歴史と風土に
深く根ざしていたからです。

ヨーロッパの文化も学べてそれはそれで楽しかったのですが、
日本の文化や風土には、さらに豊かな色彩感覚と感受性があります。

そういうものを、日本の色に詳しい
鮎沢さんに語っていただきたかったのです。

それでは、鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.64
≪【深紅】こきくれない≫を、どうぞお楽しみください。

それでは、今日もすてきな一日を!
Have a nice day!

尚 記


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春ですね。

今年は、今日3月6日が「啓蟄」(けいちつ)です。

二十四節気のひとつで、土のなかで冬眠していた
虫や蛇などが目を覚まし、動きはじめる時期です。

太陽の光は日に日に明るさを増して、大地を温めているのです。

私にとって春をイメージする代表曲は、
松田聖子さんの「赤いスイートピー」

春になると聴きたくなる、また歌いたくなる曲です。

もう間もなく平成も終わろうという時ですが、
この曲は1982年、昭和57年のヒット曲でした。

長い月日が流れても、色褪せない名曲です。

スイートピーはイタリア・シチリアが原産で、
もともとは夏から秋にかけて咲く花だったそうですが、
今では品種が100種類もあるそうで、
すっかり春の花として定着しています。

赤いスイートピーも春の曲として書かれています。

ところで当時、赤い色のスイートピーは存在していなかった・・・
という事実をご存じでしたか。

実はこの曲の大ヒットをきっかけに、18年もの歳月をかけて
三重県伊勢市の花農家さんが品種改良を重ね、
赤いスイートピーを誕生させたということです。

作詞した松本隆さんは「そのとき、自分も赤いスイートピーが
存在しないことを知らなかった」とふりかえっています。

そして、この歌をきっかけに新しい品種が生まれたことを受け
「間接的に花の業界に革命を起こしたらしい(笑)」とも
語っています。

そんな社会現象を巻き起こすくらい、絶大な人気だったのです。

スイートピーはマメ科レンリソウ属で、
和名は「麝香連理草」(ジャコウレンリソウ)
「ジャコウエンドウ」「カオリエンドウ」など。

やさしく、いい香りを持つ花として知られています。

花言葉は「門出」「別離」「やさしい思い出」
「永遠の喜び」など。

春は卒業や進学、年度の変わり目での転勤など、
門出のシーズンですね。

別離と言っても悲しいお別れではなく、
未来へはばたくためのお別れであり、新しいはじまりです。

卒業や退職などのお祝いの花束にするのにふさわしい
春の花です。


赤いスイートピーに話を戻します。

スイートピーの赤い色を日本の色名に例えるなら、
私は「深紅」(こきくれない)を選びます。

「紅」は、紅花から抽出した染料で染めた柔らかい赤。

それをさらに何度も染めて、
濃く鮮やかな赤色を出したものが「深紅」です。

紅花の染料が中国を経て日本に伝来した当時、
紅花は金に匹敵するくらい貴重なものでした。

それをさらに濃い色にまで染めるには、
たくさんの紅花が必要で、まさに憧れの色でした。

赤色のスイートピー誕生にかけた開発者の情熱は、
その価値に匹敵するように思えます。

なので、この色名を通して敬意を表します。

昭和の名曲とともに、
赤いスイートピーは永遠に心の岸辺に咲いています。

(※こちらで画像とともに掲載をしています。
 https://aura-soma.jp/blog/archives/42521


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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール

有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネーター
として14年間住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナー
として独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/


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