第531w号 鮎沢さん(33)「季節色10」:女郎花色
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■ 1.巻頭エッセイ:鮎沢玲子さんの
季節で楽しむ日本の色 Vol.10
≪【女郎花色】おみなえしいろ≫ (2014,9/3)
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もう9月となって、鎌倉の由比ヶ浜では、海の家の取り壊しがはじ
まりました。
蝉の声から秋の虫の声の変わりつつあり、朝夕の風も涼しくなって、
いよいよ秋の到来です。
というわけで、今回の鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色は、
「【女郎花色】おみなえしいろ」
さまざまな女郎花の花の画像は、ここで見られます。
http://urx.nu/bBC3
それでは、巻頭エッセイ:鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色
Vol.10≪【女郎花色】おみなえしいろ≫を、どうぞお楽しみくだ
さい。
尚 記
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初秋から10月にかけて、黄色い粉をまきちらしたように小さな花
が咲く女郎花。
「女郎花色」は、その緑色がかった黄色い花の色からついた色名で
す。
女郎花といえば秋の七草のひとつですが、「万葉集」に収められた
山上憶良(やまのうえのおくら)のこんな二つの歌から、秋の七草
は定められたそうです。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびおり)
かき数うれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
最後のあさがおの花だけが、なにを指すのかはっきりしないそうで
すが、桔梗という説が有力です。
ちなみに尾花とは「ススキ」のことです。
春の七草は七草粥にして味や香りを楽しみますが、秋の七草は植物
の美しさを観賞します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/0.000000E+00408 0.000000E+008 0%89
花々が咲く野原を散策して短歌や俳句を詠むことが、古来より行わ
れていたことだそうです。
これといった行事ではなく、花を摘むこともせず鑑賞して歌を詠む
・・・なんと風流なことでしょう。
女郎花の語源には諸説あります。
たとえばひとつは、おみなへし(女郎減し)。
女郎(おみな)とは女性のことで、「そばにいる女性の魅力が半減
してしまうほど美しい花」というところからついた名だそうです。
正直私には、そんなに迫力がある花には思えないのですが・・・。
また東北地方では、小さな花が固まって咲く様子が粟飯に似ている
とされ、白米を男飯、粟飯を女飯(オンナメシ)と呼んだことから、
それが転じてオミナエシとなったともいわれます。
白米は男で粟が女だなんて、ちょっと複雑な気持ちになります。
春に咲く花、たとえば「菜の花色」のような無邪気で快活な黄色と
較べると、「女郎花色」は、どこか儚げで寂しい色に思えます。
*菜の花色→
http://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-11214031669.html
秋風に揺れる女郎花。
語源はどうであれ、その花の姿には控えめで物静かな女性像が重な
ります。
秋口の涼しさを感じはじめる時期、こんな色を装いに取り入れてみ
たら、少しは女郎花効果にあやかれるかもしれません。
(※こちらで画像付きで掲載をしています。
http://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-11919301493.html )
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間
住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
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