第821号 鮎沢さん(75)「季節の色51」:珊瑚色
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■ 1.巻頭エッセイ:
鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.51
≪【珊瑚色】さんごいろ≫ (2018,3/7)
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いよいよ桜の季節ももうすぐです。
サンゴの季節、っていつなんでしょう?
3月5日は珊瑚の日なんだそうです。
そしてまた、珊瑚はアクアマリンと同様3月の誕生石にも指定され
たりしているようです。
というわけで、今回の鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色は珊瑚色。
オーラソーマではコーラル色になります。
http://aura-soma.co.jp/intro/color_language/coral.html
ボトルでいうと、このボトルです。
http://aura-soma.co.jp/products/equi/B087.html
87番目にして初めて現れた色なので、比較的新しい色なのですが、
それがオーラソーマのアップデートでは、このコーラルが基調の色
として採用されました。
今までは、オーラソーマといえば、レインボーカラー(虹色)がシン
ボルカラーでもありましたが、これからはコーラルカラーがシンボル
カラーのようです。
コーラルというのはいろんな意味で興味深い色です。
コーラルは色だけを意味するのではありません。
確か、かぐや姫の絵本にも赤い珊瑚の絵が描かれてあったように記憶
していますが、昔は宝石として珍重されていた時代もありますが、今
では女性が普段に身につける宝石としても親しまれていますが、何と
言っても馴染み深いのは珊瑚礁でしょう。
しかしこの珊瑚礁を形成するサンゴ、もとはといえばクラゲやイソギ
ンチャクの仲間に分類される刺胞(しほう)動物の一種なんだそうで
す。
珊瑚礁は造礁サンゴが石灰質の石の骨格を自らの下につくって、その
自らつくり出した石の周りを覆うように住み着いている姿なんですね。
その珊瑚礁の周りには色とりどりの魚やイソギンチャクなどが住み着
いて、楽園のような環境が作り出されています。
と同時に、そのサンゴはとても環境に繊細で、環境汚染や変化にも弱く、
海水の温度の変化によっても死滅してしまいます。
世界で最も大きな珊瑚礁は、世界遺産にも指定されているオーストラ
リアのグレートバリアリーフですが、その広さは、約340,000平方キロ
メートル。長さは2,300キロメートルを超え、日本列島の北海道から九
州までとほぼ同じ大きさです。
しかし、最近行なわれた調査では、なんとそのグレートバリアリーフの
サンゴ礁の3分の2が白化していて、死滅の危機に瀕しているというのだ
から驚きです。
それは地球の温暖化現象やエルニーニョなどによって海水の温度が上昇
したことなどが影響しているとのことです。
世界には約800種類ほどのサンゴが生息し、沖縄には約200種ほど
が生息しています。
その沖縄も例外ではなく、沖縄県・石垣島と西表島の間にある国内最大
のサンゴ礁「石西礁湖」で、海水温の上昇による白化現象を経て、サン
ゴが大規模に死滅していることが、共同通信の現地潜水取材で確認され
たとのことです。
https://youtu.be/rUY6JhAf3f0
環境破壊や地球温暖化の影響は陸地の環境や生物への影響だけではなく、
海の中の生物や環境にも大きな影響を与えているのですね。
オーラソーマがコーラルを基調の色に選んだのも、そのような見えない
さまざまな現象にも気づきをもたらす必要があってのことなのかもしれ
ないですね。
それでは、柏鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.51
≪【珊瑚色】さんごいろ≫を、どうぞお楽しみください。
今日もすてきな一日を!
尚 記
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やっとこの色を取り上げる絶好のタイミングがやってきました。
2月19日から公開された、オーラソーマの新しいポータルウェブ
サイトをご覧になりましたか?
https://www.aura-soma.com/
そこに現れる新しいオーラソーマのロゴは「コーラル」・・・珊瑚
の色です。
協力や協調、共同創造を表す三位一体(トリニティ)の形がデザイン
されています。
ひとくちに珊瑚と言っても実際にはさまざまな色が存在します。
淡いピンク色から、朱色、「血赤珊瑚」と呼ばれる鮮やかな赤色まで。
日本の色名で「珊瑚色」としているのは、やや黄色がかった明るい赤。
ピンク珊瑚のような色で、オーラソーマで言えばペールコーラルの
色が近いです。
珊瑚は宝石として古代から珍重されてきました。
ギリシャ神話にもキリスト教のなかにも出てきますし、ネイティブ
アメリカンのシャーマンの儀式に用いられるなど、世界的に魔除け
として価値の高いものとされてきました。
日本には仏教とともに伝来したと言われています。
地中海の珊瑚がシルクロードを経て伝えられました。
珊瑚は海のなかで育つ植物に間違えられることがよくありますが、
生物学的には「動物」に分類されます。
海中にいるサンゴ虫という生命体が、ある程度の大きさになると
原木に吸着されます。
それが長い時間をかけて累積し、珊瑚へと育っていくのです。
特に宝石の珊瑚になるものは、海底100メートル以上の深海で
育つそうです。
浅瀬で育つサンゴ礁を形成する品種とは別で、宝石になるものは
成長にとても長い時間がかかります。
まさに、深海の芸術品です。
1742年に珊瑚は動物であると確認されて以来、さまざまな研究
が進められてきました。
そこで、とても興味深いことがわかったのです。
サンゴ虫のなかには、感覚機能を持つもの、平衡感覚の機能を持つ
もの、外的から身を護る機能を持つもの、摩耗に対する保護機能を
持つものなどが存在するのだそうです。
つまり、それぞれが異なった役割を担って珊瑚を形成していくのです。
このこととオーラソーマにおける「コーラル」の色の言語が、あまり
にもぴったり当てはまりすぎて驚きました。
私たちが向かっているのは、コーラルが意味する「新しい人類」です。
一人ひとりが独自性と個性を持って集まっている共同体。
上下関係や主従関係ではなく、互いに認めあい成長しあうことが
できる、クリエイティブな集団です。
そこには、コーラルの補色であるターコイズの「個性化のプロセス」
「創造性」が鍵となっているのです。
宝石としての珊瑚は3月の誕生石であり、結婚35周年は「珊瑚婚」
です。
オーラソーマがこの世界に誕生したのは、今から35年前の1983年。
新しいロゴのコーラルが、私たち人類とオーラソーマの「珊瑚婚」
を祝福しています。
(※こちらで画像とともに掲載をしています。
https://ameblo.jp/aurasoma-unity/https://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-12357582642.html )
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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール
有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間
住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/
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