パビットラさんの「フラワーエッセンス」SB篇第67回:第6身体 その8【日常とセッションに役立つチャクラ・サトルボディ・エネルギー解剖学】マウントフジフラワーエッセンスからみたサトルボディ、エネルギーワークを テーマに、今回も、第6身体についてのお話が続きます。 下位の動きの次元から、第6チャクラの「見る事」へと静止すると、下位の次 元の動きに巻き込まれる事がなくなっていきます。前回書いたように、それを 下位の次元から見上げると、人間的でない感じや、生きていない感じを想像し てしまうかもしれませんが、それとはちょっと違う感覚です。 「見る事」の次元は、起こっている事、形となる事、現われる事のもっと前に、 もっと前から、在る大きなものです。言わば拠りどころのない安定だからこそ、 同化している対象に縛ばれたり、依存したり、執着したりする事なく、地上の ギフトを受け取り、楽しんだり出来るのですね。 人がこの地球に存在するようになってから、長い年月が経っています。 昔の人々と比べて、マインドはとても複雑になり、環境も変化しています。 でも、この地上の動きの世界にいて、私達のこころが願う事というのは、昔も 今も、そんなには変わっていないような感じも受けます。 例えば、 健康である事。 安全で、守られている事。 心地よい環境を持つ事。 愛情を感じ、共感し、交流する事。 より良く、より高く、より多くの可能性を追求する事。 承認される事。 受容される事。 環境、体調、人間関係、その時々によって、優先するものは変わっていきます し、その基準も上下しますが、これらが脅威にさらされる事なく、ずうっと安 定し続けてほしいと、私達は望むんですね。 そして、永遠の安定という願いは叶わない事だと認識したなら、別のところに、 永遠に変わらぬものを見い出そうとしたり、対極のものへと眼が動く事もある でしょう。時には、地上の温かで人間的な願いを、脇に置いてでも。 地上的な事であったとしても、スピリチュアルな事柄であったとしても、その 目線は、二元性の次元の中で、振り子のように動き続けます。 恋愛であれ、仕事であれ、霊的探求であれ、最初にそれらを動かすものは、下 位の次元の、人間味ある欲求、渇望だったりします。 だからなのでしょうか、地上的なものから霊的なもの迄、私達の願いを刺激し、 扱っているたくさんのものが、この世界には溢れています。 俗っぽいモノでも、ゴージャスで稀有なものでも、ドラマティックな体験でも、 高尚な知識でも、特別な力でも、高い霊的役割でも、自分自身であれ他者を通 してであれ、何かを獲得すると、私達はそこに同化し、“分かった”ような感 じがして安心出来るのです。安心に留まりたい、人間的な私達がいるのですね。 第6チャクラの「見る事」の理解は、この“分かった”とは違ったものです。 そして、これらに同化する事がない為、これらを否定するものでもありません。 私達の内奥には、この“分かった”を超えた、「見る事」への渇望があるので はないかと思います。それは、この世界で得られる束の間の安定を超えた、足 し算や引き算で獲得出来るものを超えた、永遠の大きな安心に抱かれるような ものなのかもしれません。そこでやっと、私達は、安定を求める長い旅への同 化から、永遠の我が家の広大さを感じ始めるのかもしれません。 二元性の中で揺れ動き、時空と共にぶり返しのある一時的な安定の次元で、ど こにどれだけ穴を掘り続けても、二元性を超えたところにある安心と同じもの は、見つからないのですね。 上位の次元で言うところの次元が上がるという事は、地上の感覚のように、あ るいは下位の次元のように、階層的に上がっていくかのような上がり方とは、 ちょっと違うと感じています。ハートから上は、別の“上がり方”をするんで すね。下位と同じような段階的なものであるなら、そこに階層や二元性に基づ いた何かがあるなら、それは、下位のどこかの次元からの理解であるというサ インなのかもしれません。 複雑になったとしても、気持ちのよい浄化や解放があったとしても、天へのシ フトとは異なるものなのです。 複雑さ、アップダウンの繰り返しは肉眼の眼を惹きますが、水平的であり、 第6チャクラで「見る事」からは、未だ遠ざかっています。 何かに渇望している時、まず、求めている対象から、求めている元を見ると、 複雑なものが、シンプルなものに見えて来る事があります。ストレートで、ス ッキリとしてきます。 とりわけスピリチュアルエゴは、複雑化するのが大好きです。時には、何世に も渡って。でも、元をたどれば、スピリチュアルな欲求も、とても人間的でシ ンプルな欲求が、核にあったりする事もあるでしょう。 そんなふうに、求める事を通して得たがっているものを素直に観察する事もま た、第6チャクラの機能のひとつです。 そして、人間的で地上的でシンプルな欲求を、ハートでシンプルなままに抱き しめ、そのままを許していってあげると、凍りついた信じ込みが溶けて、動け るようになっていきます。 天の次元へと飛翔するには、地の次元で複雑にしてしまった重荷を脱ぎ捨てて、 エネルギーが身軽になる事が大切です。そして、そうしたとしても、地とのつ ながりは絶たれません。何故なら、私達には、ハートの次元があるから。 マウントフジフラワーエッセンスの講座では、「見る事」の次元を体得してい きます。 様々な次元や事柄を扱いながらも、とらわれや同化の引力圏外、「見る事」の 気づきにセラピストが在るという事は、二元性の中でNOにも揺れ動くYES とは違う、ただ在る事の全面的な受容だとも言えるのかもしれません。そして それは、何かによって揺れ動く事の次元にいないからこそ、肯定や否定や戦い や深刻さがなく、沈黙、自由さ、くつろぎがあるのです。 クライエントの固まって凍った同化の目線に同化しないこのスペースは、クラ イエントの目線の自由さと柔軟性が開くのを、微細に揺さぶります。それが、 マウントフジフラワーエッセンスの作用の特徴である、世界観や人生観の変容、 深い気づきの体験をもたらす応援にもなっていくのだと感じています。 技法が生じる前のこの在り方の方が、実は、大切であったりするんですね。ま ずは在り方があって、そこから、技法という動きが生じてくるのですから。 動きが生じる前には、動きの中心には、動きの次元を超えたところには、動い て変わる事のない静止、沈黙がいつもあるのです。 (つづく) …………○…………○…………○………… 来週もまたお楽しみに。 この連載に関連した内容を、「リヴィングエナジー」最新号にも執筆していま すので、よろしければ、そちらも併せてお読み下さい。 *筆者パビットラのプロフィール* フラワーエッセンス(以下FE)開発者、指導家。富士山周辺に咲く花から日 本で最初にマウントフジFEを開発。日本で初めてFEをワークに導入し、日 本人初の関連書籍「バッチ博士のフラワーエッセンスガイドブック」を執筆。 日本におけるFEの先駆的役割を果たし、ハートサポートシステム(有)、日本 フラワーエッセンス協会にて、フラワーエッセンスを用いた各種セラピー、 セラピストの育成、執筆、開発等に努める。心理療法家、カウンセラー、エネ ルギーワーカー、ボディワーカーでもある。「セラピー現場ですぐ機能する」 をモットーにした講座の参加者は、セッションがきっかけとなった方から、セ ラピストや医療関係者迄幅広い。卒業生はプロとして活躍中。 |
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