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■ 4.『リビング・エナジー』から:大天使
ラファエル ―光輝き癒す者―
『リビング・エナジー』Vol.2 より
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ラファエル ―光輝き癒す者―
ヘブライ語でラファは「癒す者」または「医者」を意味する。
癒しの天使として彼はよく蛇のイメージと結びつけられる。
カデューシアスは白と黒の二匹の蛇が絡まった杖で古代人にとってこれはイニ
シエーション(伝授)の象徴だった。
退化と進化の二つの道の真ん中に伝授が屹立しているのを現わしている。
黒蛇と白蛇はそれぞれ眠っている時と起きている時の意識を表わしてもいる。
いかにして睡眠と覚醒の意識、ひいては記憶との間に橋を渡すかは、古代の神
秘の最も重要な教えの一つだった。
ラファエルはまた聖杯の天使とも呼ばれ、その聖杯は今もってキリスト教に
おける伝授の最も神聖なシンボルとされている。
キリストの生存中と初期キリスト教会の創成期の間ラファエルは地上を見守り
キリスト教神秘学を統括した。
ヘブライ伝説におけるラファエルの業績は常に癒しとかかわりがある。
「トビットの書」の中でラファエルはトビットの息子トビアスに盲目の父の目
を癒し、後に彼の妻となる少女にとりついた悪魔から彼女を救う方法を教えた。
彼は「人間の子供達の全ての病気と傷を見守る四人の存在の一人」(エノック1)
とされ、ゾハールの中で「地球を癒す者・・・彼はその地球に住まう人間の病
をも癒す」と宣言されている。
一日の間に人間たちが捧げた癒しのための祈りを、ラファエルが毎夕集めては
天国に運ぶのだと伝える伝説がある。
彼がそれらの祈りを神の玉座の前に差し出すと、それは香り高い花々となり、
彼に仕える天使たちによって地上へと運ばれ、痛みや悲しみのあるところへ安
らぎと慰めをもたらすという。
彼は第二天国を統治する王子であり、力天使の指導者であり、エデンの園の生
命の木の守護者であり、七人の座天使の一人である。
彼は天使たちの中で最も親しみやすく、可笑しみのある天使で、しばしば疑う
ことを知らない人間と楽しそうにおしゃべりをしているのが描かれている。
彼は太陽の天使であり春分の天使でもある。
『リビング・エナジー』Vol.2(p66)
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